1:名無しNIPPER
2019/03/07(木) 22:27:59.61 ID:93pNhMZ50
十二月のある放課後、伊井野ミコはたった一人で生徒会室にいた。
ミコ「試験一週間前で生徒会は休み…。いつも騒がしいここも私一人だと殺風景ね…」
ミコ「でも誰もいないここなら思う存分リラックスして勉強ができるわね」ペラッ
ミコは勉強をするとき、いつも『ヒーリングミュージック』を聞きながらペンを走らせている。しかし彼女は先日、とある人生最大級の大失敗をして以来、このヒーリングミュージックを聴くときはプレイヤーの状態や周囲の状況を非常に気にしていた。
イヤホン「ああ…君は偉いよ」
ミコ「…」カキカキ
イヤホン「君はいつも正しい…」
ミコ「……フフッ」カキカキカキカキ
イヤホン「君の正しさはいつか誰かの助けになる」
イヤホン「君はそのままでいいんだよ」
ミコ「ムフフフフフゥ…」カキカキカキカキカキカキカキカキカキカキ
伊井野ミコは完全に追い詰められていたッ!
2:名無しNIPPER
2019/03/08(金) 10:12:41.07 ID:8vpHiQEF0
ミコ「ソウ…ソウヨ…ワタシハタダシイ…ワタシコソガセイギ…」カキカキカキカキカキカキ
シャーペンを動かしながらそんな独り言をこぼしていると、初冬の乾燥した空気が彼女の喉を乾かした。
イヤホン「君はかわい」ピッ
3:名無しNIPPER
2019/03/08(金) 10:14:01.48 ID:8vpHiQEF0
ミコ「…生徒会長の執務机」
ミコ「そして執務椅子」
ミコ「わたしも来年には純金飾緒を胸につけてきっと…」
4:名無しNIPPER
2019/03/08(金) 17:11:23.61 ID:8vpHiQEF0
ミコ「…」ジー
ミコ「…」ゴクッ
ミコ「…」
5:名無しNIPPER
2019/03/08(金) 17:11:52.07 ID:8vpHiQEF0
ミコ「ムフッ、ムフフッ」ルンルン
つまるところ彼女は調子に乗っていた。
調子に乗った人間は態度や行動を横柄なものにする。
6:名無しNIPPER
2019/03/08(金) 17:12:19.24 ID:8vpHiQEF0
――――――――
かぐや「わたしとしたことが忘れ物をしてしまうなんて」
かぐや「財布や生徒手帳だったらわざわざ車を引き返してもらってまで放課後に取りに来なかったんだけど…」
6Res/4.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20