25:名無しNIPPER[saga]
2019/03/22(金) 17:44:04.28 ID:R12ftzWJ0
衝立の向こうで、イヴは困惑した。
この日、十二歳の誕生日を迎えた彼女は、初めて洋館の離れを出て、主の暮らす本館へとやって来た。そうして食堂に連れられると、衝立の中で用意されたメイド服に着替え、主に挨拶するように先輩メイドに指示された。
衝立の中には、姿見と、これから彼女に与えられる新しい服を着たトルソーが立っていた。その、新しい服が問題であった。
この屋敷で働くメイドたち。彼女らの纏う服は、ブラウスとジャンパースカートだったり、ワンピースとエプロンドレスだったりとまちまちだが、概ね世間一般に知られる給仕服のそれと変わりない。その下の下着も、白いブラジャーにショーツ、ガターベルトにソックスと、清潔感のある一式に揃えられている。
ところが今、イヴの目の前にあるトルソーは、胸出しの黒いジャンパースカートスカートに白い腰エプロンしか身に着けていない。おまけにスカートは鼠径部の辺りまでしか裾が無いし、エプロンに至っては申し訳程度のフリルくらいしか布がない。
初め彼女は、これを今着ている服の上から着るものだと判断し、離れから着てきた無地のズボンとシャツの上から身につけ、カチューシャをした。それから、恐る恐る衝立の裏側を出て、主の前に姿を現した。
「違う!」
突然の怒声に、イヴは竦み上がった。それは主ではなく、隣に座る男から発せられたものであった。
「それはそれだけで完成した衣服だ! その下のものを脱げ!」
「はっ、はいっ! 申し訳ありません!」
イヴは飛ぶように、衝立の向こうに引っ込んだ。そうして、パニックの頭のままで、エプロンとスカートを脱ぎ、シャツとズボンも脱ぎ、スカートとエプロンを着直した。
ジャンパースカートの開いた胸からは、白いブラが脇まで出ているし、エプロンの裾は白いショーツの上端にすら届かない。そんな間抜けな格好で、彼女は再び主の前に出た。
「…違う」
ところが、飛んできたのはまたしても隣の男の怒号であった。
「まだ分からんか、それだけを着ろと言っているのだ」
「っ、で、でもっ」
涙を滲ませながら、イヴは言いかける。そんな彼女に、男は容赦なく命じる。
「その、無粋なブラとショーツを脱げ! 今すぐだ!」
再び衝立の裏に戻ったイヴは、泣きながらブラのホックに指を伸ばした。
「ひぐっ…ひっ…えぐっ…」
震える手で、真新しいブラとショーツを脱ぐ。そうして、どうにか手で胸と股を覆うと、ゆっくりと衝立の裏を出た。
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