R-18 安価とコンマでダンジョンタワー攻略 Part2
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126:塔の主 ◆VfcsCSY7us[saga]
2019/04/15(月) 07:33:25.20 ID:WQma/tMX0


「ひ…」

(おねがい。人違いであってください)



ゴクリと、唾を飲み込んでクチナはその名を口にした。



「ヒナト…くん?」



ドクン。ドクン。ドクン。

心臓の鼓動が早鐘のように鳴り響く。



「正解! そう、あなたの後輩、ヒナトです!」

声の主は嬉しそうに大げさに両手を広げるポーズを取った。

「いやぁ、最後に顔を合わせてから何年たつのかなぁ。 ホント懐かしいですよ。 ね、クチナ先輩!」

ヒナトなる人物は再会を喜んだが、クチナは下を向いたまま身体を震わせていた。

「ほら、見て下さいよ、これ! 幹部級の礼服ですよ。 歴代最年少で幹部になれたんですよ、俺」

「そ、そう…なの…す、すごい、わね…はは…」

やっと絞り出せた声は卑屈な愛想笑いのようだった。

脂汗が額ににじみ出る。手足の震えが止まらない。

(なんで、なんで、なんで。 なんで、よりによってヒナトくんが出てくるの?)

今のクチナの胸中を占めていたのは恐怖だった。

決して逃れられない、忌むべき過去からの追手が目の前にいる―!

「…どうしました、先輩。俺のこと、見てくれないんですか?」

「あ…私は、その」

「…あ、そうか。すいません、つい無神経なことを」

ヒナトの声のトーンが低くなる。 

「見えないんでしたね。

―神の怒りを買った 貴方には」



「…っ」

「ふっ…ははは。 あーあ、なんていうか、本当に落ちぶれましたね、先輩。昔の貴方は本当に立派な信徒だったのに」

(昔…の…私…)

クチナの脳裏に思い出したくもない過去の景色が蘇ってくる。

それは偽りの栄光に彩られた暗黒の日々―



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