R-18 安価とコンマでダンジョンタワー攻略 Part2
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127:塔の主 ◆VfcsCSY7us[saga]
2019/04/15(月) 07:36:22.87 ID:WQma/tMX0


クチナが生まれたのは今はダンジョンタワーと化した大灯台のある港町。

物心ついた時から『不思議な声が聞こえる』と口にしていた彼女は周囲から奇異の視線で見られ、気弱な性格へと育っていった。

クチナの母は以前よりとある教団に属しており、クチナが常日頃から口にする『不思議な声』の内容を上層部に報告していた。

クチナが5歳の頃。

上層部はクチナに『神託』の才能があると断定し、クチナの母に一つの命令を下す。

娘を自分の故郷である『村』に連れて帰り、教団の信徒としての修業を受けさせよ、と。

気弱で周囲に逆らうのが苦手だったクチナは戸惑いながらも教団の修行を受け入れ、才能を伸ばしていく。

やがて能力を認められた彼女は若干12歳にして『神官』としての立場に就くこととなった。

才能に恵まれ生真面目に職務をこなす彼女は近い将来、教団を支える大きな役割を背負うことになるだろう―誰もがそう信じて疑わなかった。



「そんな先輩が。

―神を裏切るだなんて、思ってもみなかったよ」

歪んだ笑みを浮かべるヒナトの口調には、明らかに嘲りの色が混じっていた。

「…」

クチナは黙したまま答えない。

「実はですね先輩。俺は今日、別の幹部の付き添いでこの店に来てたんですけど、今日の福娘の目録を眺めてたらなんと!

憧れのクチナ先輩の姿があるじゃないですか! …これは久々に二人で水入らずの話ができるいい機会だなと思って、指名させてもらったんですよ」

彼は座り込んで下を向いたままのクチナの前にしゃがみ込むと、表情を覗き込むようにして顔を近づけた。

「…ねぇ、答えて下さいよ、先輩。なんで『あんなこと』したんです?」

問いかけるその口調にこもる冷気に、クチナは怯え、身を竦める。



「神に捧げる神聖なる『儀式』を…ぶち壊しにするなんて」



―2人の間にしばし沈黙の間が流れた。



「あの時は…ああするしか…なかったのよ」



ぽつりぽつりと…クチナが語り始める。

それはかつて自分が犯した『罪』と『罰』の物語―。


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