66:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/09(火) 12:47:02.52 ID:W+HAaMa50
思いつめたように、井美雪哉のことを案じる透子。
俺の胸にまた暗い靄が立ちこめる。
部外者の俺は、透子たちの過ごしてきた日々を何も知らない。
俺は透子たちの現状、それぞれの感情が縺れ合う今を、総合的に分析できるだけの材料なんて持ち合わせていない。
だから、透子が井美雪哉にしているのがひどいことなのか――俺には評価しようがない。
「……どうだろ」
考えが纏まらない。
俺は何がしたいのか。どうしたらいいのか。
ずっと《未来の欠片》の本当の意味を知りたいと思っていた。
透子と出会って、その答えに手が届くと思った。
それがいつしか、《未来の欠片》は、まるで透子に会うための口実のようになって。
今の俺は、透子に特別な感情を抱いているように思う。
けれど、それは伝えていいことなのか?
透子には大切な友人たちがいて、俺はそこに要らぬ波風を立てる部外者で、彼らが悲しめば透子も悲しむ。
俺は透子とどうなりたい?
そして肝心の――透子は、俺をどう思っている?
「実は最近……色んなことがよくわからないんだ」
《未来の欠片》のこと、俺のこと、透子のこと。
わからないことばかりが増えていく。
全ては、透子に出会ってからだ。
171Res/212.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20