5:名無しNIPPER
2019/04/28(日) 20:36:54.04 ID:qHeMc2R7O
あはは、と秋山さんは笑った。私も少し笑みが漏れてしまう。
「アイスコーヒー、ちょっと待っててね。先にあっちの子の分を淹れてしまうから」
私の分のコーヒーはドリップが終わっていたらしい。秋山さんはグラスに氷を入れて、それを注いで私の前に置いた。
いつも通りの、いい香りが鼻腔をくすぐる。家で自分で淹れてもこうはできない。コツを教えてほしいとお願いしても、秋山さんは企業秘密と笑ってごまかすばかりだ。
一口ストローから吸うと、少しの酸味とちょうどいい苦みが口に広がった。うん、美味しい。
スマホを触りながらアイスコーヒーをちまちま飲んでいると、秋山さんと彼の会話が耳に入って来た。
「学生さんなんですか?」
「はい、大学一年です」
ということは、私より二歳ほど上らしい。少し年上という私の見立ては当たっていたらしい。
「僕は秋山って言います。見ての通り、いつもお客さんは少ないので、カウンターに座ったお客さんと話すのが僕の楽しみで」
「本当ですか? ほら、やっぱりこういうお店に来たら、マスターとかお客さんと話すのかなって。ドラマとかでよくあるじゃないですか?」
「それはどっちかっていうとバーなんじゃないかな?」
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