177: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/08/04(日) 22:09:07.65 ID:Y247Tmh90
「硬式って……戦車の中でも当たったら怪我するってこと?」
「いや、バラバラになって即死だろ」
「そ……そんなのやめようよ!みぽりん。今からでも参加辞退して帰ろう!」
「私達と同じルールなら、会場は自衛隊に封鎖されています。逃亡は射殺され戦死扱いです」
「そんな!」
「まーまーみんな落ち着いて。動揺してたらいい知恵も出てこないって!」
会長さんが干し芋を袋に入っているビニールのカバーごと食べながら言う。その様子を河嶋さんが会長をチラリと見たが、すぐに視線を外した。私は河嶋さんの目を見た。手のうちの一つは彼女が呑まねば実行出来ない
「と、とにかくやられなきゃいいんだ!勝てばいいんだろ!我々は勝つために参加したんだ!1回戦の相手は何処なんだ!」
河嶋さんが自分の不安を払拭しようかというほど大きな声で叫ぶ。隊長がそう言うのならば、そうするしかない。逃げた所で問題がどうこうなる訳でもないのだから
華さんが近くのトーナメント表を覗く
「えっと……、サンダース大学付属高校です」
「げっ!サンダース大学付属高校!いきなり優勝候補の一角じゃないか!」
不安は増すばかりだ
ひとつ言えるのは、戦わなければ確実に死ぬ。それが私と河嶋さんから全車長に伝えられた。返事をする者は誰一人いなかった
そしてこの時、私の中ではとてつもなく恐ろしい考えが、ほぼ確信となって私の胸に仕舞い込まれてしまっていた。
私がもっと才能豊かな人間であったならば、このような結論は導かずに済んだだろうし、仮に導いても実力でそれをひっくり返せただろう。
しかしこの愚かな私にそれを成し得る自信も実力もなかった
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