19: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/30(日) 22:58:26.43 ID:GH7YNYU90
RRRRRRRRR
アラーム音が部屋に響く
「撃たないでください!投降です!」
いるかの時計のヒレを押すと、アラーム音ではなくベッドから落ちる音、そして背中から振動が脳内へ響いた
「わわっ」
目を開けるとそこは白かった。まもなくそれが雲と煙ではなく、天井だと分かった。
自分の部屋……か
空気が、非常に綺麗だ。咳とは無縁だ。
微笑みながらのんびり立ち上がり、窓際に行く。外が明るい
ここにはもう私を殺そうとする人はいない。窓を開けて命を狙われることもなければ、日常的に護衛がつけられることもなければ、夜に大きな音を出さないように気を配る必要もなく、命を賭ける場所に向かう必要もない
雨戸を音を立てて開ける。窓際を蝶が舞い、目の前の道路には鳩が舞い降りてきている。
朝起きた時にあと数時間で死ぬ、と覚悟するような日は来ない。
いつか、何十年も先、これまでの人生の期間を何度も繰り返した先、おばあちゃんになって病気か寿命で死ぬまで生きられる
空は快晴。少しの雲もない。
予想できない、まるで無限の時間。こんなに自由で素晴らしいことはない
「もう……うちじゃないんだ!」
ゆっくりと布団を三つ折りにして、初めて着る制服に手をかけた
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