【ガルパン】 不死の感情
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472: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/10(木) 23:11:49.31 ID:U2snit8u0


「戦闘行為停止!」

「両校直ちに戦闘行為を停止してください!」

あちこちから笛の音と審判による声が響く。私のもつ力は、もう使い終わった。頭をだらんと反らせた彼女をキューポラがら引っ張り出して抱え、車輌の後部に立つ。視線の先は丘の上だ
西住みほ。こうなってしまった今、同志ジュコフスキーの提案を実施する為に彼女は必須の存在となってしまった
ふと、戦車の残骸を通り過ぎた丘の上と視線が合った気がしたが、丘の上から視線を外して車輌から飛び降りた
私は、同志をこの手で殺した。それだけだ。
地元生まれの、といっても津軽がプラウダとなる前の時代のことではあるが、作家がこんな言葉を用いていたな

『恥の多い生涯を送って来ました』

文学はロシアが至高、日本の言文一致などロシアの受け売り、だとは思っているが、これは強く印象に残っている

別に私がその主みたく心が安定しない奴だ、というわけじゃない。むしろ彼女に、学園に捧げてきた思いは変わらないし、きっとこのまま変わらないだろう。いや、逆に『学園に心を捧げてきた私』というものを信じたいだけなのかもしれない

実際、私の歴史は恥辱にまみれている。父を、母を、妹を、家族皆を殺した奴の娘に取り入って出世し、その過去を封じ込める為に、好きでもなんでもないNKVDの奴らに、下着を馬鹿にされながら何回も犯された。そしてまた、人生は最悪の恥とともにフィナーレを迎える

「……結局、裏切り者の子は、裏切り者。同志カチューシャ、貴女は私を信頼しすぎました」


プラウダの主力の残りがいた所の一角から聞こえたのは、静寂を破る銃声だった

「発砲はやめなさい!試合は終わりました!」

審判の1人が大声で注意する。近くのものは互いに見渡すが、返事はない。その音源たるモノに答えられるはずがない。自分の車輌の転輪に寄りかかるカチューシャとその足元でこめかみに引き金を引いたノンナしかいなかったのだから




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