626: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/14(木) 21:09:53.51 ID:JuXJT1NJO
??一通りの処置が終わると、優花里さんを仰向けにして外に目と耳を転じる。試合が行われているにしては多すぎる砲声、銃撃音。北西の学園都市中心部から爆撃後より多く登る煙。そして双眼鏡で道の隙間を見た時に遠くに見えたT34/85。それで現状を決定する情報は揃った
「……プラウダの本格参戦……いつの間にか、試合の目的が黒森峰を倒すことに変わっているようです」
双眼鏡を下ろして優花里さんの足元に膝をつく
「優花里さん……私は行かなくてはなりません。このままプラウダが黒森峰を攻め落としたら、決勝の最大の勲章者は彼らだ、という印象を与えてしまいます。皆が命を懸けた成果をプラウダが持っていくのは、何としても避けなくてはなりません。我々の勝利のために」
優花里さんは最期まで生き続けようと、肺だけで懸命に深呼吸を続けている。意識ははっきりしているようだ
「……フフ……凄いですな……」
しかし、大丈夫な訳では全くもってない。声も力無い
「ここまで絶望的な状況でも……勝利のみを見据えておられる……い……今も……実に頼もしい西住殿ですね……」
やっと、優花里さんが声を絞り出す。弱い。血が、傷が、そして辛うじて作り出した微笑みがジリジリと最後の力を削ぎ落としていっている
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