655: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/17(日) 22:25:52.87 ID:DJC40sPbO
「……それじゃあそうだね……学園艦の底の方、上じゃ大洗のヨハネスブルグと呼んでるって話だけど……ま、桃さんがなんとかしてくださっおかげで今はマシだけど、昔はほんとそのままだったね。ほんと数年前までは」
「数年前、までですか」
「……そ。甲板とか艦内港湾に直結する出入り口、つまり地上からの物資の供給口をどこの派閥が抑えるか……それの大半を掌握しさえあれば、底をほぼ差配することができる。そしてその供給口を守る、または奪うために、各派閥は資金源を狙い続けたのさ」
「派閥なんてものが……あったんですか」
「……あった、じゃないな。実は今もある。桃さんの調停のお陰で、当面の衝突は回避されているけどね……そして、基本底に収入源はない。そりゃもともと船舶科自体が労働と引き換えに学費を免除されてる人たちの集まりだからね。実家の送金なんてあったとしても大した額じゃない。船舶科の中にゃ勉強と勤務をして、バイトまでしてる奴もいる」
「寝る時間あるんですかそれ……」
「……そういう奴の中にゃ立って寝る術を習得している奴もいるさ。もっとも……勤務中バレたらタダじゃすまないが
……ま、それはいいとして、つまり底は金がなくて逆に、いやだからこそ金が欲しく堪らない場所なのさ」
「なるほど……」
自分も放課後はかなりの時間を自動車部に割いていると思うが、実にそれは幸せだったのかもしれない
「……そして、私の仕事は知ってるか?」
「確か……バーの店員さん、でしたっけ?」
「……そうだ。そして、ノンアルが基本とはいえ、飲食で利益率の高い飲み物の販売が軸だ。ま、値段はある程度は安いがね
……で、アルコールとか糖度の高いものは基本そんなに腐ったりするもんじゃない。つまり廃棄分もそんなにない……要するに、私の店はドル箱ってわけだ」
彼女の話は分かりやすかった。機械の部品が噛み合うように、実に論理的だった
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