656: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/17(日) 22:27:25.96 ID:DJC40sPbO
「……話が早いのは、こういう時はいいのか知らないけど……まぁ、当たりだろうね。私の店は、金を求める派閥対立の立派な舞台だった」
やはり……そして、元々の疑問の解決になる鍵も、きっとここにある
「……一応お銀のいた派閥は主要派閥だったし、地上の出入口をいくつも抑える力もあった……そして私はそこにみかじめ料を納める存在だった
……だがね、他所がウチを襲うことは時々あった。そして大概はウチの派閥の主力、ムラカミとかがいない時をよく狙ってたね……そうなると派閥の助けが来るまで、基本一人で、いても味方かもわからない客と防衛だ
カネだけは盗まれてはいけない……それだけは厳命されてたからね……空き瓶とかモップとか、まさに手当たり次第さ。敵も数いたからね……割っては戦うの繰り返しさ。考える暇なんてありゃしなかった」
かなり壮絶な世界だったのだろう
「……床にはよく破片が散らばっていたよ……一度だけチャカ持ってきた奴もいたし……」
「チャカ?」
「……拳銃さ。ま、流石に地上に連れていかれたけど」
どれだけ世紀末だったんだ?ここまでとは……平穏な甲板からは想像もつかない世界だ
「……私の前に店をやっていた人は、腕を殴られて破片で神経やられてシェイカー振れなくなって辞めたし……私だってココなんかには傷がある……」
彼女は冬服の袖を捲り上げて、肘のは近くの傷を見せてくれた。長さは3センチほど、だが周囲にも若干赤みが残っている
「……治療ったってあんなとこじゃ縫い合わせるだけだからね。酒を麻酔がわりに」
「お酒を……ですか?」
「……そう。度数高めの酒をイッキして、さらに鍋越しに頭を鈍器で叩いて気絶させて、その間に縫う……痛いよ、その時よりあれはあとあと……
ま、私は数針だったからマシな方さ……ヤバイやつだと途中で眼を覚ますから、そしたらまたイッキさせんのさ……」
「はぁ……」
あまりの想像の範囲外の出来事続きに、気の抜けた返事しか返せなくなっていた
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