663: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/17(日) 23:18:45.69 ID:nhXQpGdt0
カトラスさんが先に飛び出した。私も続いて飛び出していく。目当ての車輌目指して
しかしその時すでに、顔を上げると車長は自動小銃、自分たちと同じトンプソンの銃口をこちらに向けていた
そして私だけそれに気づいてしまったのだ
先んじていたカトラスさんが蜂の巣にされるのに、時間はかからなかった。
一瞬だった。一瞬だけ全面開放的な路上で私は固まった。直後に隙間に戻ろうとしたその時を、相手車長は逃してくれなかった。銃弾は左足首、左太腿と右脇腹を狙った。体の三箇所に鈍痛が走り、隙間に飛び込んで倒れこむ。しかし黒森峰側も追撃を諦めたのか、そのまま郊外の方に向かっていった
意識は保っていた。しかしその意識が痛みを感じさせ苦しめる。左足に力が入らないような状況でなんとか立ち上がり、片足歩きで壁に手をかけながら隙間を逆側に抜けた。出血が激しいのか、意識が薄れていき、地面に倒れこんだ
「流石に……無茶だったか……な……カトラスさん」
彼女に対してはこう思うだけが精一杯。這ったまま腰に四角錐型の爆弾を乗せ、一本奥の広い道に出た。通ってきたときは気にも留めなかったが、道にはフォルクスワーゲンが一輌停車していた
とにかく座る場所を求めて、血の跡を後ろに残しながら近づいた。災害時の車の扱いを心得ているのか、はたまたただ急いで逃げただけなのか、扉が開いている。運転席から何とか右足で椅子まで移動し、背もたれに身を預ける
座って落ち着くと、服に染み付き、今この時も広がってゆく血の跡、痛み、そして先輩方への申し訳なさ。それらのせいからか、顔に涙を浮かんでいた
左足からの出血は益々増している。とりあえず持っていたタオルで股のところを縛ってみたが、それでもこの出血が続くようではもう命は長くないだろう。つまり先輩からの願いを達することは不可能になってしまったということだ
ならばどうする?私はこの時間、どうすればいい?
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