684: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/21(木) 21:36:25.45 ID:jvZx0O4gO
「失礼します」
「……その声は、エリカか」
声、それはその部屋に住まうただ一人のものであるのはすぐにわかった
「た、隊長!意識が……」
その部屋に入り、奥のベッド近くのカーテンを払い除けると、そこにはしっかりと私の目を見据える隊長が横たわっていた。敬礼してベッドの傍の丸椅子に腰を下ろす
周りはシーツも敷かれていないベッドが散乱している。ベッドの上の人物からのそれ以上の返事はない。膝の上に手を置き、指を手の中に折り込む
「エリカ、お前が……ここに来たか」
話は向こうから始められた
「隊長……申し訳ありません。隊長から預かった多くの部下を死なせたうえ、大洗に勝つことが出来ませんでした……」
外から絶え間なく続く砲声。隊長ほどの人物が放っておかれている現実。ベッドの上であっても、状況は十分予測できる
「そうか……」
隊長はそうとだけ答えなさった。そのまま少し間を置いて、隊長がこちらに顔を向けられた
「エリカ」
「は、はい」
呼びかけられたが、少しの間言葉は続かなかった
「……お前には済まないことをした、ようだな」
「は……い、いえ、寧ろ代行としての」
「その代行として必要なことを……私はお前に伝えられなかった」
また遠く、どこかに視線を移しなさる
「やはりみほと赤星のあの件は重すぎたようだな……あれに対し私は十分な手を打てなかった。お前にも十分な知識、経験を積ませられなかった
そしてなにより勝たねばならない硬式戦で負けた。天下の愚将だよ、私は。西住の恥さ」
「そんな……ことは……」
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