685: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/21(木) 21:37:07.82 ID:jvZx0O4gO
自嘲する隊長への返答に窮していると、窓の外から金属がひん曲げられ、倒される音が私たちの耳に入ってきた
「きゃあああ!」
「プラウダだ!」
「プラウダの戦車が入って来た!」
「逃げろ、逃げろォーッ!」
どうやらプラウダの戦車がここまで来たようだ。ここまで、か
覚悟を決めきる前に服の袖に力がかかる。目を開き顔を上げると、袖は隊長の弱々しい右手に掴まれていた
「エリカ……私は西住流のためになるなら、自らの欲求を抑えて生きてきた……後継に相応しくあるように、な」
「……はい」
「だが、そんな私だが絶対的な欲求が……一つある……プラウダに捕まるのはもう二度と嫌だ。それだけは嫌だ……頼む……覚悟はできている」
目尻には涙の粒が乗っかっている
「お前にしか、頼めない……」
顔には力ない微笑みが浮かんでいた
奥歯を食いしばり、掴まれた手に視線を集中させる。顔には季節に合わない汗が増し、自分の指の全てを内側に向け膝に、掌に食い込ませた
最早、どうにもならない。この場に他に人はいない。私が、私が、やることができる
違う、違うぞ!やらねばならない、のだ
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