15:side I[saga]
2019/10/21(月) 15:00:49.96 ID:mpsdjGnKO
その日の帰り道。
帰宅部と部活勢のラッシュ、その間の時間は閑散としている。
ケタケタと笑いながら並び立つ影が大小ふたつ。
須磨「いやでさ? その新作が前作と比べるとシステムが増えてさ」
木田「ああ」
須磨「例えばアイツの214B崩しからバー対しながら4000減らすような」
木田「ん」
気の無いような相槌だが、これでもこいつの話には聞き入っている。
傾いた陽を横目に、須磨は好きな格闘ゲームの変遷を憂う。
須磨「なーんか違うんだよなー。手軽すぎるっていうか、前の方がよかった」
木田「そうだな……」
木田「まあ、コマンドを楽にしてくれ」
須磨「せやな」
俺は格闘ゲームは目まぐるしい入力と安定しないコマンドが理由で苦手だ。
俺も須磨もその辺りの練習を苦としないが、俺はいっこうに身につかない。
手先の動作を要求されるものについては、例外なく不器用である。
須磨「まあ、気が向いたらやろうぜ」
木田「ああ」
いつ気が向くか、というのは日曜日のことである。
俺はたぶん大敗するだろう。が、特に気にしていない。
楽しみですらある。
それが俺たちの関係。
――
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