8:名無しNIPPER[sage]
2019/08/17(土) 00:19:34.61 ID:04op77oe0
ありすは個室から飛び出して、シャワールームから逃げ出そうとした。
だが思ったように歩けない。それどころか、タイルに膝をついてしまった。完全に腰が抜けている。
ありすは、そこでまた自分の脚を見た。なにもない。
息をのんで、先ほどまでいた個室のほうに視線を向ける。
扉の下から、髪の毛の束が音もなく伸びてくる。
ありすは超常現象の類を信じていていない。だが直感した。
あれに捕まってはいけない……!
ありす、四つん這いのまま出口を求めた。距離はたった数メートルのはずなのに絶望的に遠く感じる。
部屋中が強く匂う。
恐怖のためにあふれだす汗。水栓の金属。排水溝からただよう、カビとたんぱく質の腐ったにおい。吐き気がする。こめかみが痛いくらいに熱い。
ひゅうひゅうという音が聞こえた。それはありすの喉から出た音だった。
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