甘奈「プロデューサーさん中毒」
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7: ◆pnP1riA9I6[sage saga]
2019/08/31(土) 21:51:01.11 ID:JBRJI25w0
 次の日の朝、事務所。流石に甘奈も昨日の事を受けて、このままじゃまずい、って自覚した。こんなのじゃあアイドルどころか日常性活にも支障が出ちゃうかもしれないしね。だから頑張ってどうにかして自制しようとした。プロデューサーさんとは近い距離で喋らないようにしようって心掛けた。不用意に匂いを嗅いでしまわないようにマスクをつけて行くことにした。......自分でも、些細な抵抗だなって、思ったけど。でもそんな抵抗は、プロデューサーさんとあってから瞬く間に打ち砕かれてしまった。

「甘奈、明日はオフだったよな。俺も、急に予定が空いてオフに出来そうなんだ。......今日の夜、逢えないか?」

 そんなことを、囁かれてしまったから。

 そこからは早かった。レッスンが終わったあと、事務所で待ち合わせする段取りを立てて。ママと甜花ちゃんに、学校の友達の家に泊まるねってアリバイを作って。......こういうとき、甘奈の学校の友達が、甜花ちゃんとあまり接点の無い子が多くて良かったなって考えてしまって、少し自己嫌悪。でもそんな考えも、プロデューサーさんに誰もいない給湯室に連れ込まれて、予約とばかりにキスをひとつ落とされて霧散する。お腹の奥が熱を持って、全身に伝わる。頭が茹だる。期待はワクワク、じゃなくてもっとしっとりといやらしい響きを含んでジクジクと鳴り出す。それを鎮めるんじゃなくてそっと蓋をして隠す。大丈夫、大丈夫......2週間も我慢してきたんだから......甘奈は大丈夫......。

 その日のレッスンは、いやに集中できた。トレーナーさんにもはづきさんにも、甜花ちゃんにも千雪さんにも、今日は調子が良いみたいだねって褒められた。みんな、甘奈のモチベーションの正体を知ったら、甘奈がえっちなことしか考えていないと知ったらどう思うんだろう。ファンの人にも、幻滅されちゃうかな。そんな背徳感や罪悪感も、仄暗い興奮に変わっていく。本当に甘奈は駄目になっちゃったかもしれない。......駄目にされちゃったかも、しれない。

 事務所で合流してから、プロデューサーさんとは一言も言葉を交わさなかった。移動中の車の中も、駐車場からホテルまで歩く時も、エレベーターに乗っている時も。じっとりと粘ついた沈黙だけがそこにあった。今からえっちするんだ、明日の朝まで、ううんもしかしたら朝になってもずっと、交わり続けるんだってその沈黙が雄弁に語っているようで、それが甘奈をどうしようもなく興奮させた。きっとプロデューサーさんもそれがわかっていて、何も話そうとはしなかった。だから、何も喋らずに、張り詰めたものを今か今かと手繰り寄せるように甘奈たちは部屋までの道のりをたどった。


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