31: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/02/13(木) 11:18:52.73 ID:I5CNRGSPO
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「佳代ちゃん、週末私の家に来ない?」
面を脱いで手拭いで顔を拭いていた彼女の顔が、パアッと輝く。
「えっ、本当!?」
「うん。お兄ちゃんもいるよ。土曜はお店が臨時休業だから、佳代ちゃんのためにケーキ作るって」
「え、嘘っ、やだっ……まさか……」
「どうしたの?そんなに嬉しいの?」
「う、ううんっ。な、何でもない……」
佳代ちゃんは真っ赤になって俯いた。あの手紙、お兄ちゃんが読んだと思ってるんだ。
もちろん、あれは破り捨ててとうに焼却場の中だ。お兄ちゃんが佳代ちゃんの想いに応えることもない。
ごめんね、佳代ちゃん。今のは全部嘘。
そして、佳代ちゃんとも……もうお別れなんだね。
私の胸に悲しみとも喜びとも付かないものが溢れてきて、視界が少し滲んだ。
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