52: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:49:41.16 ID:EqlApZsio
「ゆるせんッス!」
「でけぇ声だすんじゃない、落ち着け」
マーディンが大きめに切り分けた肉を口で頬張りながらがなり立てると、他の客が何事かと視線を向ける。
ヘルベルトが軽く頭をはたくと「すんませんっ」と謝ったものの、表情は険しいままで苛立ちは隠せないようだった。
話を聞いて苛立っているのはマーディンだけではない、この国で堂々と狼藉を働いた馬鹿共への怒りはヘルベルトも同じのようで、肉を切り分けていたナイフを止めてシルフに話しかける。
「しかし、その奴隷商、いかがしましょう。
入れ墨からいってオークを筆頭にしている奴隷商で間違いないと思いますが」
「まぁ、私は何もせずともいいかと」
「奴隷取引はわしらの領分じゃないからの。
担当官に面倒を掛けるのも悪いしの、尋問で呼び出しを食らうのも勘弁じゃ」
シルフはソフィアのステーキを彼女の一口に合うように切り分けながら言葉を返すと、それをフォローするようにアルドが口を開く。
衛兵に捕まれば尋問に当事者として呼び出される、せっかくの休日を邪魔されるのは勘弁というのが、当事者である彼らの本音だ。
そう返されてしまってはその場にいなかったヘルベルトとマーディンには口出しできない。
話を聞けば、シルフが存分に痛めつけたとのことなので、そのことと引き換えにこの苛立ちは抑えることにした。
「失礼します! デザートをお持ちしました!」
ウェイトレスのアメリーが盆の上にグラスにもられたアイスにクッキーなどをあしらえたパフェを二つ乗せて現れた。
ソフィアとカーリアの前に置かれると、彼女たちの口から歓喜の声が上がる。
思わず手を伸ばそうとするカーリアに「ごはんを食べ終わってからね」ルイーサが言い聞かせた。
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