59: ◆swglAuXS56[sage saga]
2020/02/24(月) 23:55:41.57 ID:EqlApZsio
住宅に掛けられたランタンの光と、魔法石の街灯が照らす夜道を手を繋ぎながらシルフとカーリアが歩く。
別れの時こそ暗くなってしまったソフィアの表情も、今日一日の楽しかった思い出がよみがえり笑顔になる。
「姫様、今日は楽しかったですか?」
「すっごく楽しかった! カーリアちゃんとまた遊びたいなぁ」
「姫様がいい子にしていれば、すぐにまた会えますよ」
「本当!?」
「ええ、お約束します」
両手を上げて喜ぶ彼女に冷たい冬の風が吹く。
立ち止まって身を強張らせた彼女はシルフに身を寄せる。
「シルフ、寒い…、抱っこして?」
「…仰せのままに」
小さな少女を抱き上げて、寒さから守るように抱きしめる。
しばらく無言で歩き続けていると、いつの間にか彼女の寝息が聞こえてきた。
腕の中の温もりがシルフの心まで温めてくれる。
彼がようやく手に入れた心の安寧を離さないように、ようやく手に入れた幸せを零さないように、彼はゆっくりとあるき続けるのだった。
出会い ― 完
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