月岡恋鐘「長崎で逆レ●プが人気? そんなわけ無かよー」
1- 20
10: ◆FreegeF7ndth[saga]
2020/04/19(日) 23:39:12.31 ID:gtMoMWxlo

※09

「……恋鐘っ」
「んふふ〜♪ 寝言でまでうちのこと……ばぁり愛されとっちゃ――」
「降りなさい」
「わぷっ!?」

 目と鼻にだけは手を突っ込まないぐらいの、その程度の見当だけつけて、
 のしかかってきていた恋鐘を腕で押し退ける。どうやら口元に引っかかってしまったようだ。

「なんばしょらす!?」

 恋鐘のおかげで佐世保の人と話す機会があり、少しだけお国言葉も覚えてきた。
 『なんばしょらす』は『なんばしょっとね』のほんの気持ちばかり丁寧な言い方だ。

 半覚醒のこちらの頭で考えてみたが、こちらが言うべきセリフではないだろうか。

「降りなさい、って言ったんだが」
「やぁん、プロデューサーったらイケズたいっ。オンナに恥をかかせたらならんよ?」

 『オンナに恥をかかせたら』とか聞かされる夜が――しかも担当アイドルから!――来るとは思わなかった。

「恋鐘」
「んふふ……もっと呼んで……いつもより低くて、胸にとぉんとくる響きたい……♪」
「お前さァ、親が隣ん寝てる部屋にオトコをコキ入れて夜這いかけるオンナがいるかァ?」
「ぴぃぃっ!」

 せいいっぱい声のガラを悪くしてやったら、やっと恋鐘がトリップから戻ってきた。
 本当に恋鐘の両親が隣の部屋で寝ていることは、たぶん……ない……はずだった。
 ……恋鐘のココロが帰ってきても、カラダは俺の上にのしかかったままだったが。

「恋鐘」
「ぁい」
「お前、他のヒトにこんなんシてないだろうな?」
「あっあたりまえばい! こんなんプロデューサーにしかせんよ!」
「オトコだけじゃなく、オンナにもだぞ」
「ぷっプロデューサーは、うちのコトなんと思っとるね!?」
「……痴女」

 両親が同じ家で寝ているときに夫でもないオトコに夜這いをかけるオンナが痴女ではない……?
 とすれば、いったいこの世に痴女は存在しうるだろうか。

 恋鐘は頬を膨らませながら俺の首を締めてきやがった。
 息が苦しい……く、苦しい、本当に苦しい。
 ち、力入ってるぞ――は、離せ、恋鐘、こがねっ、やめ――

「は、ぁ、ぁあぁ……♥ ふぁ、ぁあっ……♥ プロデューサーって、激しいのが好いとー……?」
「こ、こがね……ちょっと、おちついて、話そう、な? 話せばわかる、わかるはずだ……」

 ――本来なら力負けするはずがない恋鐘相手に、俺はゼェゼェ息を切らすほど苦戦して、
 なんとか首を締められ続け窒息するのだけは回避した。俺は、本当に疲れているんだろうか……。
 顔が熱いのも、興奮のせいか窒息のせいかわかったものじゃない。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
37Res/74.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice