月岡恋鐘「長崎で逆レ●プが人気? そんなわけ無かよー」
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12: ◆FreegeF7ndth[saga]
2020/04/19(日) 23:40:48.99 ID:gtMoMWxlo

※11

 ……へぇ。
 長崎県北では、俺が恋鐘の恋人だと思われてる、と。

「……冗談じゃないよな?」
「冗談みたいなんはプロデューサーのほうたい!
 プロデューサーったら営業先で、行くとこ行くとこでバッチリかしこまってるもんだから、
 まるで『お嬢さんを僕にください』って頼んどるみたいって評判やったよ?」

 恋鐘は、暗い寝室なのにそれと分かるほどキラキラした笑みを浮かべていた。
 こいつ、俺がそう思われてるって知ってて、わざと黙ってたとか……?

「いや、そりゃ、あの……俺は、ヨソモノだし、できるだけ気をつけて――」
「――あー! プロデューサーったらもしかして、佐世保をそがん田舎根性まるだしなとこと思っとったー?」
「そこまで言ってないだろ!?」

 そこまで言ってはいなかった。
 しかし、そこまで思っていたのは図星だった。
 だって、田舎っていろいろとうるさいものでは……。

「佐世保は軍港だけん、ヨソモノには慣れっこたい。
 なんなら、佐世保が市長とかお隣の波佐見育ちやっか。
 ……って、実はプロデューサーの地元こそ、そがん気にする田舎だったり?
 はー、どーしよっ。うちがお嫁に行くときのために、今から根回ししとかんと」

 恋鐘は、夜這いを通り越して押しかけ女房にパワーアップしようとしていた。

「だいたい、もうプロデューサーは『詰み』ばい。
 ここでうちが声なんか出したら『何もなかった』で通らんよー♪」
「痴漢冤罪みたいなことするなよ。普通にダメだろ」
「いやー罪なオトコがよう言う、自覚のなかとこが、なおタチ悪かー。
 まー、これからうちがしっかりして、あんたを罪人にはさせんけん、安心するたい!」

 一体なにを安心しろというのか。

「……そういえば、うち、プロデューサーにこんなハッキリ『ダメ』って言われたん、はじめてね」
「そりゃあ、恋鐘に『ダメ』なんて言いたかない……言いたかなかったからだが」
「じゃあ、プロデューサーはきっと知らんけん、教えちゃろー」

 恋鐘が、柔らかく逆らい難いカラダを、ぎゅうっと押し付けてくる。
 感触。汗。匂い。体温。息遣い。恋鐘の気配の何もかもが、
 九十九島のときより、いっそう強く俺に迫り揺さぶってくる。

「うち……『ダメ』って言われるほど燃えるっちゃん! よろしゅうねっ」

 もしかしたら、地元に居た頃や、上京したばかりの頃の恋鐘は、
 俺と出会ったときのあの魅入られるほどの輝きを、まだ備えていなかったのかもしれない。
 恋鐘の父親の『別人のように』ってそういう意味かもしれない。

 そうやって回想で現実逃避するのがせいぜいだった。



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