56: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2020/05/04(月) 18:09:30.60 ID:p0TmPlc30
「すべてお前の計画通りだったと言うのか」
男は震えながら志希を見つめる。
「宮本の両親を殺した事も・・・」
「宮本からお前を探し出した事も・・・」
「今日、お前を刺し殺す事さえも・・・・・・」
「全て・・・全て予定通りだったというのかッ!!」
志希は何も言わず、ただにこやかに見つめ返した。
男は全身の毛が逆立つのを感じた。
目の前にいる瀕死の女が、とても、とてつもなく巨きく見えた。
自分には一生かけても、何をしても、何であってもこの女には勝てない。
後ずさりをする男に、志希は語りかけた。
「落ちこまなくて、いいよ」
ビクンと男の身体が跳ねる。
「キミは、確かに・・・あたしを、殺したんだ」
「たとえ・・・全てあたしの、掌の上だったと、してもね」
「誇ると・・・いいよ」
優しく、優しく、微笑んだ。
「天才、一ノ瀬志希を、殺したのは・・・キミだ」
61Res/62.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20