天空橋朋花「子作り逆レ●プのお供と言えば葡萄酒ですよ〜」
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◆FreegeF7ndth
[saga]
2020/05/11(月) 23:31:22.84 ID:i9qakCF1o
※21
朋花はジャンヌを引き合いに出したが、ジャンヌの後追いはできないだろう。
たぶんジャンヌは、フランス兵に「イギリス兵を殺してお前も死んでこい」って命令していた。
彼女はそれに罪悪感を抱いた……としても、信仰かなにかで心の整理をつけて、戦いを続けた。
朋花はそういう心の整理を自力でつけることができなさそうだった。
天空橋家か765プロか、誰かの手を借りればできたかもしれないが、そうもしたくなかったようだ。
そうしたくないあまりに東京を飛び出し、ここで苦い茶を舐めている。
それはアイドルとしては致命的だ。
「私も、昔話をしましょうか……百年戦争ほど昔じゃないですよ。
朋花のお父さんお母さん世代はご存知かも……そのあたりの、芸能界の話です」
「……私の両親は、そういったことに疎くて……」
「昔の芸能人のファンって、よく自殺してたんですって」
朋花は、自分の耳の聞き違いか、俺の口の言い間違いを疑いつつ、
それを確認するほど気がすすまないようだった。
「ここの近所の話……近所というには遠いか……とにかく、ある音楽グループが解散を発表したら、
そしたら『××が解散するならどうなってもいい』って遺書を残して、
女子高生が上京して飛び降り自殺して、全国ニュースを何日か騒がせました」
朋花が骨を折った時と、この案件と、どちらが大きなスキャンダルになるだろう?
「そういうの、聞かなくなってだいぶ経ちました。
マスコミが取り上げまくって後追い自殺が増えてしまったとかで、
警察が怒って表に出さなくなりました」
「……何をおっしゃりたいんですか、あなたは」
「その音楽グループのメンバーは、元気に芸能界で活動されています」
そうやって、芸能界は人の世の生き血をすすって儲かるお仕事。
ときどきしくじって血を抜かれすぎた死人が出てくるんで葬って後始末する。
そのせいか『眩しさの裏は冥界の様』になってしまうらしい。
朋花は、自分の心臓は食えたし、吸血鬼はうまく演じたけれど、
生かさず殺さず良い加減に血をすすったり、死者を冥界へ葬ったりするのは不得意なようだった。
これはアイドルだけではなく、宗教家としても致命的な弱点かもしれない。
「だから俺は『聖母』が懲り懲りというのは、わからないでもないです」
朋花は怒らなかった。なんで怒らないんだろう。
俺はお前のプロデューサーだった。なのに他人事みたいな口を聞いた。
あなた『聖母』に乗っかって儲けてたでしょうが、ぐらい言えばいいのに。
「もう……い、いや、イヤ、いやぁ、ぁ」
朋花は何か言おうとして、声にならず、くちびるだけ虚しくぱくぱくさせて、
それからがっくり折れたように首を傾けて震えていた。
震えが病的だったので近寄って触れると、朋花はされるがまま。
肩の細さ、髪や首から匂う甘ったるさ、胸の柔らかさ、頬の熱さなどが、初めて五感で伝わってきた。
「……終わりに、して、ください……ッ、耐えられそうも、ない、です……っ」
朋花は世を儚んだ目や顔をして震えていたが、不思議と自殺しそうな気配はなかった。
肩を抱いたままの距離で、クシャクシャのうわごとが漏れてくるが、
それに耳を澄ませても「死にたい」とは聞こえなかった。「殺して」とは聞こえた気がした。
散りぬべき時知りてこそ……じゃないが、宗教のせいで自殺できない?
そんな妄想が降って湧いた。時に信心も身を助く、なんて。
ここで朋花を犯してやったら『聖母』は死んで終わりかな、なんて妄想がどんどん広がる。
さすがに朋花はアイドルで、こんな錯乱状態のくせに色気を帯びていた。
若く美しい女が戦慄でがくがくしている様は、か弱さがすぎて今までソソらなかったが、
朋花の場合はむしろその凄惨な錯乱が、女としての魅力にぴりりとアクセントとして効いていた。
「終わりって……俺に、始末をつけろ、と。それで、朋花は、わざわざここまで?」
腫れた目蓋、凍った瞳。肌の脂汗が横髪を磔にしていた。
パステル・グリーンのワンピースの胸ぐらを引っ掴んで、
敷物もない冷えたフローリングに押し倒したら、ごとんと硬く痛そうな響きが耳障りだった。
「……朋花、期待してたか? 俺に、こうされるの。
想像はしたはずだ。『綺麗でしょう強いでしょう、さぁ汚してみせて』ってやつさ」
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