459: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/11/26(木) 22:24:51.70 ID:p2vPpWcY0
…
「…ふぃーっ、首尾は上々!」
瓦礫の山に胡座をかいて、グリージャは上機嫌で言った。
店を中心に、半径1km程度。全て瓦礫に変え、人間は殺した。これ以上広げると、メタモズの密度が下がる。
グリージャと交戦していた一樹は、ある時点で放たれた子供たちによる被害を止めるために戦線を離脱していった。しかし、焼け石に水だろう。
「このまま、ここに『苗木』のヤローを呼んじまおうぜ」
「それも良いわね」
「…」
ホーラは先程から、じっと黙って、一人の男の死体を見つめている。
「…やあ、派手にやってくれたね」
「ウエス…」
どこからともなく現れた少年は、手に持った鉢植えを地面に置くと、ふっと笑った。
「まあ、こうなっちゃコソコソしてても仕方ない。…こいつを植えよう。すぐに、この辺いっぱいに育つよ」
…
ウエスの持ってきた植物が辺りを埋め尽くすのに、一月かかった。
人間たちはその間に、何度も武器を持った軍隊を送ってきた。そのどれもが返り討ちに遭うと、今度は土やコンクリートで壁を作り、彼らを閉じ込めにかかった。
街から人は消え、やがてそこには高い瓦礫の山に囲まれた、奇妙な植物の森が出来上がった。
森は、壁を越えようとしている。
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