R-18 安価とコンマでダンジョンタワー攻略 Part3
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塔の主
◆VfcsCSY7us
[saga]
2020/06/28(日) 00:56:22.18 ID:nqPuvwBN0
…
「アルナさま、アルナさまぁ」
「え…あ…」
うなされていたアルナを起こしたのは彼女の忠実なる配下…人狼ニニスであった。
「アルナさま。またこわい夢をみたですか?」
「え…あっ」
慌ててアルナは自分の目元をぬぐう。
どうやら悲しい夢を見たせいで涙がこぼれてしまったようだ。
「ふ、ふん。なんでもないわ…」
強がってみせるアルナに、ニニスはすっと顔を近づけて…
ぺろっ♥と涙のあとを舐めあげた。
「ひゃっ!」
「えへへ。どんなこわい夢をみてもへっちゃらなのです。ニニスはいつでもアルナさまのそばにいるのですから!」
ニニスはニコニコ笑いながら、子犬のようにアルナに身体をこすりつけた。
「きゃっ! も、もう、ニニスったら! 調子に乗らないの!」
ニニスをしかりながら、アルナはその犬耳の生えた頭をぎゅっと抱きしめる。
「えへへぇ…」
ニニスはアルナの胸の中で幸せそうに顔をほころばせた。
「ニニス…わたくしは」
「ん?なんですかアルナさま」
「…ううん。なんでもない。なんでもないわ」
アルナはニニスを抱きしめながら、そっと目を閉じた。
瞼の裏に浮かぶのは―
かつてただの人間だったころの自分、ニニス、そしてもう一人…
(姉さま…)
またアルナの目の端から一筋の涙が流れる。
(いつか…いつかまた、3人で幸せに暮らせたら)
抱きしめる腕に力が入ったせいか、ニニスがぱたぱたと腕を動かして呻いている。
それでもアルナはしばらくのあいだ、ニニスを抱きしめ続けていた。
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