【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【1頁目】
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429: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2020/10/23(金) 19:13:24.42 ID:5zfZ4fLFo
嘲笑めいた笑みを零した陽乃は、シャッターの文字を軽く撫でて首を振る
陽乃の影におさまっていた九尾はシャッターに映りこむと、その瞳を陽乃へと向けた
『それでも、主様は守らねばというのかや?』
陽乃「私が守るのは私自身の心よ」
人を救う価値がないなどと切り捨ててしまったら、
心までもが彼らの言うような化け物になってしまうかもしれない
陽乃「なんて……ただ、私は人でありたいだけだわ」
『人間ならば恨み、憎み、怒り、己を虐げる者共に相応の報復を与えるものじゃろう』
だが、陽乃はそうしない。
それを是とする九尾を止めさえしている
『主様は化け物じゃろう。あ奴らの語る理不尽ではなく、ただ人になり得ない存在じゃ』
陽乃「……愚かだって思うんでしょう?」
『愚問であろう』
陽乃「貴女も災難ね。そんな人……そんな化け物に憑いてしまったんだから」
『久遠の人間がここまで愚者に育つとは、妾も思わなんだ』
くつくつと笑った九尾は影を翻す
『主様が手を出さぬから助長する。下手に伸びてからでは草の根を狩るのも難しかろうに』
陽乃「だとしても、踏み外したくはないの」
九尾の不満げに零れた吐息を感じたが、陽乃は気にせずにその場からは離れてまた歩く
友人の家に辿り着くまで数人見かけたが、誰一人として陽乃に気付くことはなかった。
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