46: ◆wsnmryEd4g[saga]
2020/10/18(日) 09:35:55.59 ID:iX/HvtXE0
……その後、休憩を終えて再び撮影に臨んだ私が、相変わらずミスを繰り返してスタッフを困らせ続けたのは不思議なことだと思われるだろうか?
実際、私はミスを挽回しようと意気込んでいた。
しかし結局それらはすべて空回りに終わってしまったのだった。
肝心なところで上の空だったり、ぼんやりして指示を聞き逃したりした。
私の不注意のせいであわや機材を壊しかけた時もあった。
そんなことが続くと、さすがに現場の雰囲気も和気藹々とはいかない。
終いには、それこそ怒鳴るような声で指示が飛ぶこともあった。
直接、私が罵声を浴びせられたことはなかったけれど、スタッフの方々の苛立ちは確実に私に向けられていたし、私自身、そのプレッシャーを痛いほど肌に感じていた。
私はもう、一刻も早く撮影を終わらせたい、家に帰ってしまいたい、そんな想いで現場の隅っこに独り、ぽつんと佇み、次の出番が呼びかかるのを怯えながら待っていた。
……こうして、最悪の撮影初日は過ぎ去った。
それから、夜、紗枝ちゃんが私の自室を尋ねて来て、私たちの新しい生活が始まった。
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