【ミリマスR-18】秋月律子「私、悪い子になっちゃいました」
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悪い子 5/20
[sage]
2020/11/14(土) 23:57:26.86 ID:LClhfPZl0
【一次面接】
俺の休日が元々少ない上に、律子のスケジュールも右肩上がりに忙しくなっていたため、オフの日を重ねるのは骨が折れた。あの日から三週間も経って、ようやく二人分のオフを確保することができた。面接試験、というのは律子なりに本気であったらしく、日程を連絡したら「面接試験実施要項」と仰々しいタイトルのついたメールが送られてきた。
事務所よりも劇場にいる時間は長くなる一方で、ヒマになんてなることもなく仕事に没頭していたが、あの『いいな』はずっと心に残り続けていて、早く当日が来ないだろうか、と待ち遠しい気持ちが、自分の中で芽を出し始めていた。
水曜日の昼下がり。待ち合わせ場所として律子が指定してきたのは、商店街の出口にあたる、大通りに面する交差点だった。集合場所として使われがちな駅前からは離れており、平日の昼間とはいえ人通りもそこそこあって変に悪目立ちすることも無いから、悪いアイデアでは無かった。自分のスマートフォンには「この格好ですからね」と、白のロングスカートらしき生地からちらりと見える足首と、そこへ黒いストラップが巻き付いたような黒のサンダルだけが、画像として送られてきていた。わざわざ足元だけ説明しなくても、一目見れば分かるに決まっている――そう思っていた。
「こんにちは。お待たせしました」
「え……?」
振り向いたその場に立っていた女性を、俺は一瞬認識できなかった。足元を見れば確かにさっき送られてきた画像の通りだ。ひらっとしたロングスカートはワンピースだった。その上にパステルカラーのカーディガンを着て、袖口から見えた手の爪には薄い色のマニキュアも塗ってある。
「あ、ああ、なんだ律子か」
「なんだとは何ですか、もう」
事務所や劇場で見かけるときよりもメイクがしっかり施された顔が、眉をひそめた。
「悪い、髪まで下ろしてるとは思わなくて、一瞬律子だと分からなかった」
いつものお下げはそこには無く、ヘアアイロンをかけて真っすぐに伸ばした栗色の毛が、バケットハットの内側で風に揺れていた。
「折角なんで、ちょっと気合入れてみました。何かコメントはあってもいいんじゃないですか?」
「えーっと……」
素直に褒めるのを俺は躊躇した。デビューした頃の律子は、自分の容姿を褒められるのを嫌がっていた。そのせいか、付き合いが長くなって態度が軟化した今でも、他の子にかけるような誉め言葉を、律子にはあまりかけていなかった。ただ……地味な恰好をしていることの多い律子が、こんなに花開いているのだ。機嫌を悪くするかも、という思いはあったが、率直に賞賛したくなる清楚な華やかさが、そこにはあった。
「……すごく可愛いな、正直、驚いた」
「……それだけ?」
膨れっ面も格別だった。
「や、月並みな感想ですまん。ただ、あれこれ言葉で飾り立てたって、律子は喜ばないだろ」
「ま……おっしゃる通りですけど。よく分かってるじゃないですか」
適切な言葉が浮かばなかったのが、本当は悔しかった。可愛い、なんてありふれた言葉で表すのは勿体なくて、ずっとこのまま眺めていたいぐらいだ。滅多に肌を見せないから、首元の白と、そのデコルテについ視線を奪われる。アイドル活動を続けてきた故だろうか、律子は自分の持ち味の魅せ方を熟知しているように思った。ワンピースの生地を持ち上げるふっくらした胸元も、谷間が見えそうで見えないようにしてあるのがいかにも彼女らしい。髪を下ろした姿もミスマッチではなく、見てみたいと密かに望んでいたギャップだった。しかしさすがに、眼鏡には矜持があったらしい。
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