【ミリマスR-18】馬場このみさんと映画を見ていたら盛り上がっちゃった話
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5:ベッドシーン 3/12[sage saga]
2020/11/21(土) 00:12:38.47 ID:XGQrdtYN0
 落ち着きを取り戻したくなって、グラスに注いでもらった赤ワインをまた口に含んだ。酒を嗜好する趣味が無く、安い発泡酒に慣れきった俺の貧しい舌には、質の高いらしいこのワインはどうにも渋かった。正直にそれを話すと、このみさんは勝ち誇ったように口角を上げた。まだまだお子様ね、なんて言っているけど、そんなに離れていない。そもそも、学生を卒業してしまえば、多少の年齢差なんて誤差のようなものじゃないか。

少し考え事をしている内に、男の車は郊外の寂れたモーテルに到着していた。男が白塗りのドアを開き、レンガを模した壁に覆われた箱型の構造物の内側へ、女性を送り出す。男の下顎がアップになった次の瞬間、扉が閉じるよりも前に、オリーブグリーンのトレンチコートが男の両腕の中へ吸い込まれた。

「ようやく一息つける」

 画面下の字幕を目にするとほぼ同時に、唇を吸う音がした。抱きすくめられた女性の背中が、モニターの中央へ大写しになっている。

モーテルに男女がやってきた時点でこうなる展開は予想できなくはなかった。二人の俳優の演技は真に迫っている。ポルノ作品ではないから、局部はちらりとも映らないよう、カメラアングルでよく配慮されている。しかし、二者の間に漂う空気には、画面の外では本当に性を交わしていると錯覚させるだけの説得力があった。視聴を始めてしばらく経つが、まだ二人の関係は決定的に示されていなかった。以前から続く恋人同士ならば、「ようやく一息つける」のも頷ける。しかし、そうでないのならば、この「一息」は、単に男の餓えを満たすだけの時間だということだってありうる。

「この作品の中で、二人は恋人同士になるのよ」

 俺の心を読んだかのような一言だった。このみさんはぽつりとそう言ったきり、また黙り込んでしまった。スピーカーからじわりと漏れだすオスとメスの乱れた呼吸が、部屋の空気を妖しく染めていく。女優がたまらずはしたない声をあげても、このみさんは画面から目を背けずに、その犯される様をじっと見ている。抱えたクッションが先程よりもひしゃげていた。ギュッ、とソファーの皮革が擦れる音もした。

 長いベッドシーンだ。はだけた上半身の肌の色が、四角い世界の中に広がっている。ベッドのスプリングが軋む音は少しずつ少しずつテンポを上げていく。快楽をこらえられなくなった男も声をあげ始めた。交わされる息の水分が液晶モニターから染み出してきそうだ。ポルノ映像の、男性を刺激することに特化した映像ともまた違う、本能を曝け出す赤裸々な情交が展開されている。


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