【安価】続・ハーレムシミュレーター 第二部【R-18】
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661: ◆WEXKq961xY[saga]
2021/02/05(金) 22:13:33.49 ID:9TRYNruS0
…

「…」

 扉の前で座り込んでいたアスラは、ふと顔を上げた。

「…戻らないと」

 思えば、週の途中でオリエズマ領を抜け出してきたのだ。きっと今頃、向こうは混乱しているだろう。
 扉を叩き、声を張り上げた。

「おーい! おーい、出してくれー!」



「御用ですか、アスラ様」



 外からジャニスの声。

「ここから出してくれ」

「なりません。陛下のご命令です」

「違う、バルバス領に行くんじゃない。オリエズマに戻るんだ!」

「オリエズマに?」

 怪訝な声色で尋ねるジャニス。

「そうだ。週の途中で、急いでこっちに来たんだ。戻らないと」

「…」

 カチャカチャと音がして、扉が細く開いた。

「…週末ゆっくりされて、明日ではいけませんか」

「週が変わったら、なおさら行きづらくなるだろ。…一言断って、また戻っても良い」

「…しばしお待ちを」

 再び扉が閉まる。
 数分後、ジャニスが戻ってきた。

「…分かりました。ただし、途中で気が変わらないよう、領まで伴の者を付けさせていただきます」

…

「…もういい」

「お気をつけて」

 ウェンディと別れると、川を渡ってオリエズマ領へ入った。
 西禁が近付くと、ユィーキが駆け寄ってきた。

「アスラ! 無事であったか」

「ああ、心配をかけた」

 ジオを降り、ユィーキを抱きとめる。後ろから、パイランと、もうひとり見覚えのない従者が付いてきた。銀髪の一房を赤く染め、チャイナドレスを着て、黒眼鏡を掛けている。

「何があったのだ?」

「クリストラが、ちょっと緊急事態で」

 そこまで言って、彼は口をつぐんだ。涙を浮かべ、地面を蹴る彼の肩を、ユィーキはそっと抱いた。

「…戻ろう。ランファンも心配しておったぞ」


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