【ミリマスR-18】レッドゾーンに突入した桜守歌織さんに主導権を握られる話
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4:レッドゾーンの貴婦人 3/12[sage saga]
2021/02/05(金) 23:51:43.26 ID:nTxHuiUj0
「ん……あれっ? 手が……」

 背面に回した手を前に持ってくることができない。それどころか、右手と左手を離すことすら。手首に何かがかけられている……?

「歌織さん、これは!?」
「驚かせてごめんなさい、プロデューサーさん」

 決して強い力では無かったはずだ。しかし、手錠らしきものを嵌められたことに金属音で気が付くと、視界が回転した。すぐ傍にあったベッドに、ひっくり返されている。倉庫のひんやりした蛍光灯の光を、歌織さんの背中が遮っていた。

「私の表情がもし色っぽかったのなら、それはきっと、今……そういう気分だからだと思います」
「そういう気分、って――」

 馬乗りになった歌織さんの顔が覆い被さってきた。いつもつけている香水の薔薇の香りと、しっとり潤った唇。陰になった歌織さんの顔の中で、翡翠のように双眸が煌めき、視線を縫い付けた。

「このスタジオ、誰かが使っている間は、鍵がかかるようになっているのですよね? ここなら、入口からも遠いようですし……」

 いいですよね、と歌織さんは確認を取ってきたが、こちらに決定権は無いも同然だ。何しろ両手を背中側で拘束されているのだ。

「い、一体どうしたんです? 随分積極的というか、強引というか」
「……夢を見たんです」
「夢?」
「ええ。い……いやらしい夢を……」
「そ……そうなんですか」
「私から色々した……というのは記憶しているのですが、貴方がどんな反応をしていたのか、よく覚えていないのです。それで、実際に試してみたくなってしまい……好奇心に盛り上がったまま、ずっとウズウズしていたんです」

 返事には出さなかったが、なるほどと合点した。あの淫靡とさえ言える色香の正体はそれだったのか。性的欲求が表情に出るほど高まっていたのなら、エロティックな写真になってしまうのも当然かもしれなかった。

 男女の営みに乗り気なのは嬉しい。レッスンと称して仕込んできたエッチに歌織さんの方からお誘い頂けるなんて光栄だ。

 でも、劇場の中で求めてくるなんて!

「か、歌織さん、ここ職場ですし、ウチに来て続きを、ってのじゃダメでしょうか――あっ、よしてください、せめて手を……!」

 マウントポジションのまま、歌織さんにネクタイを解かれた。スーツのジャケットは事務室に置いてきていた。シャツのボタンが、上から順に外れていく。鎖骨が剥き出しになるやいなや、そのすぐ下に、音を立てて歌織さんは強く吸い付いた。

「キスマーク残っちゃいますね、ここ。……大丈夫です、痛くはしませんから」
「……わ、分かりました……」


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