安価に全てを委ねる
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27: ◆QH2PRMfrMo[saga]
2021/04/05(月) 04:28:20.56 ID:BX1K6Fyk0

「この速さなら、頭を軽く流して綺麗にする時間もありそうだな...」


結果、想定より数分早く学園へ到着した僕は、手洗い場で身なりを整え教室へ向かった。

2-2組、これが今日から新しい僕の教室だ。

もっとも、クラス替えは無いので面子としては去年と殆ど変わらない。


「ようムバル!おはよう!」

「元気だったかよ?また太ったんじゃねぇか??」

「はは、酷いなぁ...おはようー」


着席して、近くの席のクラスメイトと挨拶を交わす。

荷物を整理していると、急に横腹をつつかれた。

不意を突かれた僕は、変な唸り声をあげて振り向く。


「あははっ!相っ変わらずいい反応してくれるね!」

「はは...不意打ちは卑怯だよサニアさん...」

「いーじゃんいーじゃん!ムバルと私の中じゃん!」


そう言って笑いかけてくる彼女の名前はサニアさん。

綺麗な赤髪が似合う彼女は、基本誰とでも距離が近い。

その健康的な身体付きも相まって、勘違いする男子も少なくはない。

しかし、彼女としてはそういった感情は持ち合わせていないのが質が悪い。


「って、ムバルと席また近いじゃん!よろしくねー!」

「うん、よろしくね」


自分から話しかけてくれるサニアさんが近いと色々楽なので、密かに魔法を使って操作をしてたりする。

僕だって年頃の男なんだから、女友達と会話したいのだ。


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