【可愛そうにね、元気くん】「進まない」【SS】
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63:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:15:08.06 ID:JzXNw/sm0
俺が何か言うより早く、鷺沢が手を振り下ろした。
64:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:15:57.51 ID:JzXNw/sm0
――ばちん!
「いっ……!!」
65:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:17:23.26 ID:JzXNw/sm0
「うぁっ」
情けない声を上げる。けれど彼女はそんな俺に失望しない。俺の弱いところを飲み干して、より激しく、より熱く、俺に痛みを注いでくれる。
66:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:18:04.64 ID:JzXNw/sm0
「元気くん」
「ぎゃっ――い、い"っ、あ、がっ――!」
67:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:19:01.60 ID:JzXNw/sm0
苦痛が綿菓子のように視界を覆う。痛みと快楽に喉が詰まって、意識を失うかと思ったその直前――鷺沢が俺の首から手を離した。
「かはっ!! えほっ、げっほ、げほっ……!!」
68:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:19:58.37 ID:JzXNw/sm0
『ソレ』も――全部、バレている。
顔を背けようとする俺の髪をつかんで引き寄せながら、鷺沢は、再び怪しいフレーズを――正しく、淫猥な意味で――口にした。
69:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:20:31.32 ID:JzXNw/sm0
何もかも溶けていくような、熱い吐息が遠く聞こえる。その息を発した内臓は、どれだけ煮えたぎっているというのだろう。
鷺沢はゆっくりとバスローブをはだけながら、下半身を擦り付けるようにぐらぐらと揺らす。
柔らかい。熱い。痛い。気持ちいい。今にも逝ってしまいそうな甘い雰囲気が、俺をゆすって、溶かして、押しつぶしていく。
70:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:21:28.59 ID:JzXNw/sm0
鷺沢を……拒むために。
「……それは……しない。……ごめん」
71:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:22:03.25 ID:JzXNw/sm0
「……は?」
72:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:22:46.77 ID:JzXNw/sm0
「……ごめん」
谷間とヘソを――白磁のように艶やかな曲線美を――惜しげもなく晒す鷺沢は、俺の目をくり抜かんばかりの鉄の視線で俺を刺す。恐い……とかそれ以前に、ここまで来ていおいて申し訳ない、とは思う。
73:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:23:41.90 ID:JzXNw/sm0
……俺が確固たる意志を持って鷺沢を跳ね除ける時、一体何が俺の土台にあるのか、鷺沢はよくわかっていた。
「…………八千緑さん?」
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