【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【5頁目】
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929: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/11/28(日) 17:32:56.60 ID:XMZ9arOEo

陽乃「面会時間は過ぎていると思うけど?」

歌野「そもそも面会謝絶だって言うから、こっそり忍び込んじゃった」

歌野はそう言って陽乃のそばに簡易椅子を立てて座ると、

陽乃の額にかかっている前髪をさっと払う。

歌野「久遠さん、以前病院を抜け出したでしょ? それも拘束されている状態から」

陽乃「そんなこともあったわね……」

歌野「だから、凄く警戒されているみたい。また逃げるんじゃないか、また問題を起こすんじゃないかって」

どうやってか逃げ出されてしまうと、責任は病院側に問われる。

拘束もしておいたのにと言っても、

何かを怠ったのだろうと言われれば否定はできない。

陽乃が以前逃亡したのはそんな状況だった。

今回は陽乃が完全に動くことのできない状況の為、

やや緩いけれど、他の勇者の手を借りれば容易に逃げ出せてしまうから、

それを警戒しての面会謝絶だったのだろう。

歌野「……勇者の扱いじゃないわ」

陽乃「なによ、怒ってるの?」

歌野「笑い事じゃ――」

陽乃「貴女はもう、知ってたことでしょ。何をいまさら」


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