【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい10
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◆gEU9La026k
[saga]
2021/09/29(水) 23:37:08.30 ID:b3rKJTDq0
(私は、森国の姫として……)
それが辛くもあったが、目が覚めた気がしたのも事実。
自分を家族としてくれた王家には、感謝してもしきれない。
惜しみなく注がれた愛情。役立とうと学んできた魔法に知識。
いつしか自分にも寄せられていた、森国の民からの信頼。
それを裏切るわけにはいかないのだから。
「……」
「……リーチェ、大丈夫か?」
「は、はい。大丈夫です」
それでも、生まれて初めて抱いた想いをすぐに捨て去れる程リーチェは器用ではなかった。
姫らしくあらねばという想いの裏で、どうしても彼の影がちらついてしまう。
結ばれることが許されないというのであれば、せめて傍にいて欲しい。
それだけ十分だ。
そう思っていた筈なのに、気がつけば再び自分を抑えきれなくなっていることが増えている。
自分でそうはっきり認識できてしまうほどに、初めての感情には戸惑うばかり。
どうしようも無くなった時は自分で自分を慰めてしまう。
彼に抱きつき、口づけ、触れあうことを夢想してしまう。
敬愛する姉は、自分よりも遥かに凄そうな夢想であったのには驚いたが。
(駄目、駄目です……)
実際のところ、目覚めたばかりのリーチェの知識はまだまだ浅い。
教えられたばかりで、自らそういう教本に手を出す勇気も無ければ時間も無かった。
だからこそ、想いのままに動いてしまいそうになる。
それは妖精の本能なのか、或いは……
「私は、大丈夫です」
それを捻じ伏せるのも、やはり想いの力であった。
この感情をぶつけたいという想いと同時に、ぶつけてはならないという想いも同時に存在している。
彼に釘を刺されたということは、やはり大きかった。
せめて自分の夢の中でだけは触れて貰うが、自ら言い出すことはできない。
――清く正しく立派に。森国の姫としての正しい立ち振る舞いを。
『姫』の姿こそが、彼も民も、そして姉達も望む姿。
大好きな姉があれだけ取り乱している。自分も本当は苦しくて仕方がなかった。
それでも、あんな状態の姉に姫としての責務までその場で求めるのは余りにも酷だと思えた。
だからこそ、自分でも驚くほどに冷静に兵士達に言葉を投げかけることができたような気がした。
心の強い公国の姫の手本を見ていたからというのも、大きいだろうけども。
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