【安価・コンマ】Cランク神獣「Sランクまでよじ登る」(その3)
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135: ◆lFOXrxX/4g[saga]
2021/12/12(日) 20:04:11.45 ID:YF3IGtt60


ウォルフ「ふぅ......けっこうつかれた」

グラコ『ワタシも。水の中って体力使うんだね。あー、身体が軽い......』

3時間ほどそうして遊んだ後、くたくたになったウォルフとグラコはプールサイドでほのぼのとした会話をしていた。
しかし、ミアは湖出身なだけあって水中においては疲れ知らずだった。
ウォルフと共に地上を歩くのも良いが、こうしてたまには360度自由に泳ぎ回ることも良いかな、とミアは思った。
次にこれだけ自由に泳げるのはいつになるか分からないので、ミアはおやつ替わりに小魚をつまみながら、水草のトンネルを通ったり、イルカのようにジャンプしてみたりして、出来るだけ今を楽しんでいた。

ミア「にゃぅぅぅ、ごるぅるるるるぅぅぅぅぅぅ............♡」

そうして泳いでいると気が抜けたのか、久しぶりに泳いだことで勘が鈍っていたのか、ミアはイルカジャンプの際に進行方向をミスり、緑色に染まったの水の区画に突っ込んでしまった。

ミア「に゛ゃっ!? なぁぅぅるる......」

一瞬視界が緑に塗りつぶされて驚いたミアだったが、自分が藻の塊に突っ込んだためであることに気づくと「なあんだ...」という風にため息をついた。
そしてすぐにその緑の区画からウォルフ達のところに戻ろうと振り返った瞬間だった。

ぎゅっ

ミア「ぅにゃぁ?」

藻がミアの後ろ脚に絡みついた。
ミアは鬱陶しそうにそれを振り払おうとしたが、それはぬるぬるとしていてなかなか取れない。

ミア「に゛ゃぁぁぁぁぁぁ......!」

イライラし始めたミアの前脚に、藻が吸いつけられるように絡みついてきた。
引っかかるとか水の流れでとかではなく、それはまるで意思をもっているかのように絡みついて来たのだった。
何かがおかしい、そう思ったミアの視界に、藻の中に漂う無数の動物の骨を見つけた。
それは腐敗しているわけでもなく、まるで何かの生物に肉を残らず舐めとられたかのように綺麗だった。

ミア「にゃっ.........!」

次の瞬間、その藻がミアの全身に絡みついてきた。
ウネウネとまるで触手のように蠢くその藻は、次第にミアを拘束していった。

ミア「にゃぁあぁぁっ! フシャーッ! シャーッ! に゛ゃぁあ゛あぁあぁ゛ぁぁぁ゛っ!」

ミアの爪ではその藻を切ることは出来ず、噛めば噛むほどさらにそれはミアの身体に絡みついてくる。
そしてついにそれはミアのエラにまで侵入して来て、ミアは呼吸が出来なくなった。

ミア「がぼっ、がぼぉぉっ!!! がぼぼぼぼっ、がぼがぼごぼぉぉぉっ.........!」

次第に意識が朦朧として来て、ミアの視界は暗くなっていった。
ああ、こんなところで死んでしまうんだと悟ったミアは、そのまま蠢く藻に身を委ねた。
そうか、あの骨はこうして藻に絡まれ、溺れて、捕食された動物たちの骨だったのか、とミアは沈みゆく意識の中考えていた。

ミア「......にゃぁ......」

世は弱肉強食、そこに文句はない。
しかし、心残りなのは仲間の事、ウォルフの事。
あのカッコいい狼に一目ぼれして、これまで仲間と過ごしてきた日々。
それまでの野性とは比べ物にならないぐらいの、濃い、恋、日々。
走馬灯も、あの幸せだった日々だけが思い返される。
幸せ、だったなぁ......

ミア「.........にゃ......」

最後にウォルフへの愛の言葉をつぶやくと、ミアの意識はそこで途切れた。

...

......ア......

.........ミア.........!

その意識が途切れる寸前。

誰かが、自分の名前を呼んでいる気がした。




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