R-18 安価とコンマでダンジョンタワー攻略 Part4
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45:塔の主 ◆VfcsCSY7us[saga]
2023/04/23(日) 02:41:42.22 ID:l0uqhV4J0


「はぁっ…はぁっ…な、なんですの、こいつは…」

テイマーは疲労と恐怖に身体を震わせながら、目の前の敵と対峙していた。

纏っていたゴスロリドレスはズタズタに切り裂かれており、半裸姿の彼女の額には脂汗が浮かんでいる。

「ぐるるる…」。

焦りの色を浮かべるテイマーに対して脅すように、『敵』は喉を鳴らしてみせた。



テイマーが知っているかどうかは定かではないが…かつてタワー二階、ダークエリアには合成獣キメラと呼ばれる怪物がいた。

彼女が相対している敵はその合成獣キメラと同系統のモンスターのようだが、相違点も多くあった。

獅子と山羊の二つの頭。首から下は類人猿のような毛むくじゃらの筋肉質で二本足で直立している。

背中には鷹の翼があり、尻尾にあたる部分は二匹の大蛇が生えており、獅子の顎の鋭い牙の隙間から伸びる舌はタコの触手のような吸盤が並んでいる。

二階のキメラは科学と呼ばれる異世界の技術で作られたものであったが、テイマーの眼前に現れた魔物は魔術によって作られた真なる合成獣。

「こ、これがキメラ…」

彼女にとっては比較することなど不可能であるが…合成されている獣の数も、戦闘力も、そして完成度も。

この真キメラは二階のそれとは比較にならないレベルにあったのだ。



(ま、まずいですわ…勝てる相手じゃない。わたくしが相手の強さを見誤るなんて)

先ほどのプリうさとの戦闘で浴びた薬師の薬液の効果は、テイマーの判断力をごっそりと奪っていた。

テイマーがそれを自覚したところで後の祭りである。

(なんとか隙を見つけて逃げなければ)

既に戦いの目的は勝利ではなく、逃走のチャンスを掴むことへと変わっていた。

(この『従僕の鞭』を当てることができれば…!)

従僕の鞭とは彼女らの一族に伝わる、特殊なムチである。

鞭に込められたテイムの魔力によって、打ち据えた相手に従属心を植え付ける効果がある。

格上の魔物相手に通用する確率は低いが、ほんの一瞬、動きを止めるくらいのことは期待できるかもしれない。

「ぐるぁぁぁぁ!!!」

キメラは一声吠えると、テイマーに向かって躍りかかる。

(今ですわっ!)

―ヒュンッ

鞭の先端が空を切り裂いて、襲い来るキメラへと飛んでいく。

しかし鞭がキメラに命中する前に。

バシッ!

「え!?」

恐るべき反射速度でキメラの類人猿の手が鞭の先端を受け止め、掴み取っていた。


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