華の勇者「新たな勇者となる君には、十戒を学んで貰う」地味剣士「十戒?」
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4: ◆3Jh764FmrU[sage_saga]
2024/05/08(水) 04:29:16.05 ID:JLY9TdCs0




 今度は感情の籠っていない声だった。
 私は次第に冷静さを失いつつあった、少なくとも私の知る限り手の中にある物は木彫りの剣だった筈だからだ。
 けれど気付けば、手の中に生まれた嫌な汗が冷たく滲んで──剣の柄を冷たく濡らしていた。
 これは木彫りの剣だ、刃引きされた剣などよりも試合向きに象られた片手直剣である、認識を誤る事は無い。

 けれど、嫌な予感があった。

「…………木剣です」

 じわりと汗の滲んだ手の中から閉じた瞼の下で目を逸らし、それまでの事実に照らし合わせた認識を示す。
 声に発する事でより強固に、私はそれを木剣として強く再確認した。

 だが、彼は私が否定したものを事実のように告げる。

「いいや、君がその手に握り締めている物は『真剣』だよ。力のままに振り抜けば人間を殺め、あるいは傷つける物だ」

「それは……そのつもりで……? それとも、本当に……?」






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