130: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/04/27(日) 03:16:19.03 ID:5EffD/Cg0
「そういえばミルカさん。この前いただいた漢方薬ありがとうございます。身体が強くなった気がします」
貴族の少年は身体が弱かった。メイドにも特別に量の少ない食事を用意して貰うほどだった。しかし、護衛任務の件があってからより一層強くなりたいと思うようになり、身体を鍛えていた。ミルカは自分の里に伝わる漢方薬をそんな少年に渡しており、彼はそれを愛飲しているのだ。
ミーニャ「へー。ミルカって漢方薬の調合できたんだ」
ミルカ「賢者様の机上の知識だけじゃ分からない生の経験から得られる五行相剋ってやつがあるのよ。この子専用の薬なんだから効かないわけがないわ」
ミルカの今回の任務も貴族の護衛である。今回はデュラン侵攻でメチャクチャになった王都の支援者との会合に出席するため海沿いの街に行く必要があり、ミルカに白羽の矢が立った。ギルドから馬車が出るときに偶然同じ街に行く必要があったミーニャが現れ、今に至る。
馬車で8時間ほどかかる道を適当に会話しながら進む。ミルカはミーニャに対して穏やかならぬ感情をもっているが、いつでもどこでもバチバチというわけではない。王都が大変な今、勇者パーティとして自分を律しなければ。
山岳地帯の道を馬車は進む。途中、ジェンの墓を通りすぎたのでミルカは手だけ振っておいた。そしてミーニャも少年と打ち解けていた。
ミルカ「最近はこの道安全なの?」
「はい。野盗の奴らも見ないですね」
馬を引く御者が答える。ジェンが頭領をつとめる野盗グループが幅を利かせていた時代はこの道は危険地帯として警戒されていたが今はそんなことはない様子だった。
☆☆☆
ミーニャ「ミルカ」
ミルカ「ん。胸騒ぎはしてたわ」
「え?どうかしましたか」
少年は気付かないが、優秀な冒険者の感覚が魔物の気配を敏感に察した。2人が立ち上がる。
ミルカ「しかも中級魔物の群れだわ。人間領なのにね」
ミーニャの超ロングヘアーに隠された背中から簪を刺したスライムが顔を出す。レン達のペット、言葉を話せるマジックスライムアバライスだ。
アバライス「なんかやばそうな匂い。俺隠れてていい?」
ミルカ「うわ!なんだそれ」
ミーニャ「駄目。馬車に乗せて貰った以上、働かないとね」
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