453: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/05/17(土) 16:55:29.96 ID:CeXwQS+W0
包みを握ったゼノンを、配下のリザードマンが讃える。契約魔法が履行された今、この場に用はない。
ゼノン「戻るぞてめえら。魔王城に戻っちまえば、なんの問題もねえんだからな」
ゼノンが翼を生やし、羽ばたく。空を飛べないリザードマン達はドラゴンを呼び出し乗り込んだ。冒険者達はそれを見ていることしかできない。
「おい、勇者レンはどうだ」
エメラ「……なんということ、自分で回復魔法を発動して…生きています!」
レン「はぁ〜〜…………エメラの回復が沁みるわ」
ゼノン「なんだと」
「そんな丈夫な人間がいるのか…」
帰り際のゼノンの衝撃その1。半ば気絶しながらも延命していたレンに、念入りに潰しておくべきだったと顔をしかめる。そしてその2が。
ルナ「お父様……っ」
ゼノン「ルナ!なんで人間と一緒にいやがる?」
リラ「急いできてみれば、なんだこれ。うお!レン!」
自分の娘であるルナが紅蓮の女勇者リラと共に現れたことだった。リラはレンに駆け寄る。
ゼノン「まあいい、行くぞ」
ルナ「お父様。ルナは……魔王軍を止めます。そして、人を傷付けるお父様も見たくない」
ゼノン「…」
ゼノンの思考が止まる。なぜ偉大な龍人族の血を引き、最愛の妹の名まで与えた娘がそんなことを言うのか。生まれたときから人間への憎悪を教え続けた、反人間英才教育を受けたルナが人間を庇う理由なんて思い浮かばなかった。ただひとつを除いて。
ゼノン「お前に半分混ざった……ゴミの血が…………」
ルナ「お、おかしいよ。お母様を殺したことを……当たり前みたいに言うなんて……私にとっては、お父様もお母様も大切なんだもん」
「この子が、あのゼノンの娘…?」
冒険者たちがざわめく。
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