236:イッチ[saga]
2026/08/31(月) 00:42:11.24 ID:nBqzAEnV0
するんっ
人魚『きゃ〜♡ 旦那様〜♡ ……ああ、心臓が、どき、どき、してますわ……♡ ……あの……まだ、心の準備ができていませんので……ま、また明日にいたしましょう……!♡ きゃ〜〜〜♡』
そのまま泳いで逃げられてしまった。
水中で暮らせるとは言え、泳ぐ速度は上がっていない俺はその場に立ち尽くすしかなく……
それからキスができるようになったのは、新婚4日目だ。
それも、ほっぺに。
初めて口にできたのは8日目だ。
……こんなに長引くならさっさとチンポを見せればよかったと後悔している……が……人魚ちゃんは悪い子でもないので、そうするのもなんかなぁ……!
すごい悪い事しているみたいで無限に物怖じしちゃうんだよなぁ……!
っていうか人魚ちゃんセックス知らないっぽいのよね!?
どうやって始めれば良い!?
昨日初めて添い寝できるようになったのに!?
…………俺なんで今更になってこんな童貞みたいな悩み方しているの!?!?
…………いや!? 冷静に考えてレイプは悪いことなんだけどね!?
今までの子はなんかこう……襲い掛かったりして来てたじゃん!?
それがないからさぁ……!
俺「はぁー……!」
人魚ちゃんが狩りに行っている間、俺は難破船周りをウロウロしながらため息をつく。
難破船の周りには、人魚ちゃんが作った水流のドームのようなものが張られている。
蜃気楼のように、外からこのスウィ〜ト・ホォ〜ム(難破船)一帯を隠すと共に、外敵の侵入を防ぐ。
……問題は俺もこのドームより外には出れないという事だな。
そもそも勝手に帰るつもりはないんだけどね。
置いて帰るのはあまりにも可哀そうだから、どうにか連れて帰るしかないんだよなぁ……
俺「……はぁ……」
こうしている内にもサチはすくすく育ってるんだよぉ……
いつの間にかに喋れたり立てたりしてたらどうしよぉ……!
早く帰りたいなぁ……!
人魚「え?」
俺「え?」
声がして振り返ると、そこには、ぷか、と手に持っていた1mほどのサイズの魚を取りこぼしている人魚ちゃんの姿があった。
狩りから帰って来たんだ……
俺「あ、人魚ちゃん、お帰り……。……どうかした?」
人魚「……今『帰りたい』と」
俺「えっ」
人魚は、目を見開いている。
人魚「今『帰りたい』とおっしゃりました?」
ウソ、口から出てた?
俺「ああ……ごめん。ちょっと地上の景色が恋しくなっただけだ。人魚ちゃんと離婚するつもりは毛頭ないから、安心して♡」
人魚ちゃんを安心させるため、俺はそう言った。
イケメンスマイルを添えて。
ウソは言ってない。
人魚「…………そうですか♡ ……そうだっ、旦那様♡ 見てほしいものがありますの♡」
人魚は、そう言ってくすっ、と笑うと、俺の後ろにするりと回ってきた。
俺「お、おう?」
俺の背中を押して、難破船の中に。
その間、人魚ちゃんは不気味なほどに静かだった。
たどり着いたのは、リビングの……開かずの扉の前。
俺「……人魚ちゃん? ここ、入っちゃダメな所じゃなかった?」
人魚「…………」
人魚ちゃんが指を振ると、水流でガキリとサビついた扉が開かれる。
そのままぐぐぐ、と人魚ちゃんが俺の背中を押し、俺は部屋の中に。
俺「人魚ちゃ……」
その部屋の中の光景に……俺は背筋が凍った。
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