ハーレム勇者のTSもの5【安価コンマ】
��↓ ��1- ��覧 ��板 ��20
704: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/10/28(火) 23:49:03.31 ID:c7Ov/Gqh0


「うおおおああ!な、なんだこの気色悪い化け物はぁ!」


「近寄るんじゃね蝿野郎〜〜っ!!?」


全ての生物にとって生まれた瞬間が最も危険だと言っていい。しかし、彼は物心ついた時から目の前の敵を容易く粉砕することができた。


ベルゼブブ(世界とはこういうものか)


ただ生きているだけだが、関わる存在全てが自分を恐怖する。醜い蝿の姿から人間形態に変身できるようになり、ようやく他者とまともに会話を交わせるようになった。ベルゼブブの真の姿は異形の化け物が跋扈する魔物領においても冒涜的な存在だったのだ。


「ヒャッハー」


ベルゼブブ(何故こやつらは殺し合う。奪い合う)


ベルゼブブが何者でもなかった頃。今から1000万年ほど前、魔物領のカオスさは今の比ではなかった。集落すらなく、同族同士で少ない資源や食料を奪い合う。意味のないグロテスクなバイオレンスが唯一の娯楽だった。


息子の身体に刃物を突き立て、上げられた甲高い叫び声を聞いて腹を抱えて笑う悪魔を通りすがりに眺めながらベルゼブブは考えた。世界とは下らないものなのだと。無駄に長い寿命を持った肉体に封じ込められた魂。魔族どもは退屈と言う苦痛に抗えず、殺し合い奪い合い死んでいく。


ベルゼブブ(余は何故生きているのだ)


食べることが好きだった。異臭漂う当時の魔物領で何を口にしようが味なんてほとんどしない。しかし吐き気がする生臭い肉だろうと、偶然見つけた好みの木の実だろうと、何でも口に入れてみた。自分は他の奴らと違って無意味な殺戮に快楽は見出だせない。ベルゼブブは生きるために趣味に邁進しなくてはならず、それはもはや趣味と言うよりライフワークだったのだ。


その為にベルゼブブは行動範囲が広がった。現在と比べて大分擦れた顔つきの彼は、まだ見ぬ味を求めて広大な魔物領を歩く。そしてその道中、人間領、そして陽というものの存在を知った。


ベルゼブブ「人間?どんな種族だ、そして陽とは」


「あーーーー。なんか魔族は通れねえ結界が張られてるらしいんだけどな!ここから西にメチャクチャ進むと、暗雲が晴れた領地があるんだってよ。そこは人間って種族が支配してるらしいぜ」


ベルゼブブ、そして当時の魔物にとって天空を覆い尽くす暗雲はそこで行き止まりという印だった。飛行して暗雲の先を目指した者は、神の怒りを受けて雷で消滅させられるという。ベルゼブブは暗雲を抜けた先に何があるのか知らなかった。


ベルゼブブ「あのどす黒い雲が晴れると何があるというのだ」


「だからそれが陽だよひ。知らねえけど。あんな分厚い雲に覆われてんのにこの魔物領が真っ暗じゃねえのも、僅かに陽をとやらが漏れてるお陰らしいぜ。カーーッ!俺様はどーでもいいがな!それよりなんか光ってる石ころ見つけたらくれや」


カラス頭の魔族との会話を終えたベルゼブブは人間領に向かう。当時500歳ほどの彼は精神の袋小路からの脱出に飢えていた。魔物領がこのままで良いわけがないのだ。どんなごみ溜めであろうと生まれ故郷。このまま暴力で停滞し沈んでいくだけの魔物領を見て見ぬふりなどできなかった。


ベルゼブブ(所詮儚い希望だが…興味はある。仮に本当にこの暗雲がない世界があるならば、どんな光景だ)






<<前のレス[*]|次のレス[#]>>
1002Res/1010.25 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice