663: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2026/01/24(土) 19:32:23.97 ID:RvcM58irO
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コキュートスの扉を見つけたミルカとツバキ。ここを抜ければ現世へと生還できる。
ツバキ「よっしゃあ!寒くてヤバイヤバイ……オイババア。殺し合いの再開はジオフロント抜けてからだかんな!」
ミルカ「分かってるわよ」
扉を開くツバキ。軽く引力を感じる転移魔法が渦巻いており、それに入ろうとする。しかしミルカは妙な確信があった。
ミルカ「…………っチ。やっぱり入れないわ」
ツバキ「は?」
ミルカは扉を通過することができない。これは肉体が死んでいるためで、死者が現世には帰れないということだ。
ミルカは腕を組みツバキを見届ける構えをとった。ツバキは死を受け入れる敵の姿に妙な美徳を感じずにはいられない。
ツバキ「ふは。ミルおばさ…悔しくないわけないよな」
ミルカ「当たり前だ。絶望してんのよこっちは。こんな暗いところにいつまでいなくちゃならないんだか」
本来ミルカは勇者パーティとしての功績が認められ死後は天に上りエインへリアルとなるべき魂。このような地獄の底に放置される謂れはない。
ツバキ「泣いてみろよオラ〜〜ザコババァ♡」
ミルカ「うるせーな。寒いんでしょ。早く行けよ」
シッシと手でジェスチャーするミルカにツバキは納得がいかなかった。このメンタルの強さはどこから来るのか。人間としての20年余りの人生でそこまで覚悟を決められるとは自分では思えない。いつもの様子で煽り、崩れ落ちて泣き叫んでくれれば溜飲も下がるがそんな様子もない。それが無性に苛ついた。
ツバキ「〜〜〜〜……!いいか、死んでるならこの勝負拙者の勝ちだからなぁ〜〜!お前の仲間にはクソザコだったって伝えておく!」
ミルカ「いいから行けってのよガキ〜〜!」
痺れを切らしたミルカに尻を蹴飛ばされツバキは現世に戻っていった。仲間達のことを思うなら、ここでツバキを倒しておいた方が良かっただろう。
ミルカ「ケツの青いガキ過ぎてそんな気も失せたわ…」
改めて一人となったミルカは氷と吹雪にまみれたコキュートスを見渡した。
ミルカ「……〜〜はーーーーー………………」
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