ゲス勇者「ほぅほぅ」聖女「よろしくお願いします」
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167:名無しNIPPER[saga]
2026/03/17(火) 17:12:27.79 ID:OjGyXmFkO



 勇者「そもそも、勇者とは、なんだと思う?」

 聖女「ーー……『聖女』のように、王国の、人類を魔物から守る、『聖女』以前から続く人類の守護者、ですよね?」

 勇者「その通り。勇者は人類を魔物の脅威から守り、そして、魔王を討伐する使命を神から命じられた者のことーー17年前から、代わって『聖女』が行ってる、教会が任命した『聖女』がね

 なぜなら、勇者の役割を一人がーー俺が独占してしまっていたから、神から新しい勇者が誰も任命されなくなったから」

 聖女「勇者様が独占なされた?」

 勇者「うん、勇者は複数人が同時に任命されることはない、いつの時代も、勇者は一人だけ。
 前任の勇者が命を落とせば、誰かに新しく勇者が任命される。
 木こりでも、兵士でも、冒険者、農夫、学者、水夫ーー経歴は関係ない、戦える年齢に達している者が任命されて、そいつは戦ったことがなくても達人級武具の使い手になる」

 聖女「『聖女』と真逆ですね、聖女は修練を積み重ねるのに」

 勇者「そう、勇者になる事自体、何の資格もない。争いのない生活を送っていても、闘争だらけの人生でも、ある日突然、勇者ーー『人間種』の上位存在となる。
 あらゆる病気や怪我に負いにくくなって、身体能力は跳ね上がるなど、たくさんの祝福や権能が齎される

 ただし、無償じゃない。デメリットもいくつかあって、代表的なものは、子が成せなくなる」

 聖女驚き、自分の腹を見た。
 膨れて、胎動を感じる愛しい我が子、勇者が子を成せないならこの子はーー

 聖女は青ざめて腹に手を置いたが、勇者は俺の子だよ、と聖女の困惑を否定した。
 勇者はもう一度聖女の腹を見た。

 勇者「順を追って話すね

 勇者になる前に子は作れる。けど、勇者となって以降は関係ない。

 理論としては、勇者が男だった時、勇者の精子が卵子を食い破ってしまう。
 女性の勇者は、逆に精子が勇者の卵子に入れなくなってしまう。

 なぜなら、勇者が人間種の上位存在だから。
 生殖の相手は普通の人類は無理なんだ、同等の上位種がパートナーでない限り、ね」
 
 聖女「で、でも、この子はーー」

 勇者「そう、聖女ちゃんは孕んでる。俺の、『勇者』の子を。なぜ孕んだかはわからない。
 孕んだ。孕んだことが問題なんだ。もしも、この子が普通であればただの出産で終わる。けど、お腹の子が『勇者』のような上位種であれば、『聖女』といえど、普通の人間である聖女ちゃんは耐えられない」


 聖女は青ざめる。
 上位種と下位種の差とは、自然界で絶対的な掟だ。

 オーバーロード……上位種に生まれ変わった魔物……が誕生した途端、それまで世界の支配者だった人類種は生存圏を大幅に食い荒らされ、数百あった民族や国家は王国以外滅亡、それこそ、辺境に都市国家や東方があるくらいになった。

 上位種はそれほど隔絶された力を持つ。

 同族であっても、オーバーロードの魔物と、それ以前の魔物は子が成せない、と言われるくらいに、別種であるのだ。

 勇者「何よりーー」
 
 震える自分の両手を勇者は見つめながら、




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