ゲス勇者「ほぅほぅ」聖女「よろしくお願いします」
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168:名無しNIPPER[saga]
2026/03/17(火) 17:13:24.69 ID:OjGyXmFkO
勇者「この子は、『勇者』の使命を引き継いで生まれるかもしれない、俺の、ように…」ハァ
勇者はなくように、懺悔するように、それだけで、聖女は察した。
勇者の手に、自分の手を重ねて、
聖女「ーー前例があるにですね、勇者になっても子ができた勇者が、勇者様なのですね?」
勇者は頷いた。
勇者「俺はーー先代の勇者『女勇者』から産まれた勇者なんだ。
神に命じられていないのに、俺は生まれながらにして『勇者』だった、唯一の例外。
俺が戦えるようになるまで、産まれてから17年間、『勇者』の代わりに『聖女』という希望のシステムが作られた元凶だ。
人々は勇者なんて忘れるくらいに、時間がかかった。
それと、母は俺を産んでから勇者としての権能はほとんどなくなった。
俺に引き継がれたんだろう。
歴代最強と謳われ、当時は『魔族』であった魔王軍を壊滅
単身、魔王に挑んだ母ですら、十年前の最終決戦では四天王であった4体のオーバーロードと『魔物』になった魔王軍の7割ーー全盛期であれば一瞬だった母でも相打ちが限界になるほど、勇者の権能を奪われた。
この子が『勇者』を引き継いで産まれてきたら、歴代最強の女勇者ですら、その有様なのに、ごく一般的な勇者と比較しても力の弱い俺にどれだけ残されるか……この子を守れることすら難しいだろうね」フッ
勇者は自嘲の笑みを浮かべ、
勇者「何より、この子は新たな勇者となったら、永遠に魔物と戦う宿命から逃げられない。
勇者となった者は悲惨だ。
勇者は人から選ばれた聖女と違って、神から指名された者、魔物は勇者を殺したくてしょうがない。
使命を無視しても魔物から襲い掛かり、魔物と戦わざる得ない、親しい者が巻き込まれる、勇者の権能を失っても戦い続けた女勇者のように。
死ぬまで勇者から解放されず、死んで、新しい勇者が誕生するまで、呪われた宿命を背負い続ける。
……何よりも俺の血を引いてる。呪われた、俺の血を……」
二つ目の謎も、過酷な使命を背負わせる謎もわかった。
だが、最後の言葉がわからない、女勇者の血が呪いとはどういい意味であるのか、むしろ、伝説の血を引いているならーーーー
そこで、聖女は気づいた。
違う、呪いの血とは、女勇者(母親)ではない、もう一方ーー『父親』の血であることに。
そして、今まで開示された情報ーー『勇者は同等の上位種でしか子が成せない』と、知識で知っている『18年前女勇者の身に何があったか』
それらの情報を統括して、導くことができた。
導くことができてしまった。
勇者は再び苦笑する。
勇者「母は、歴代最高の勇者だった。
勇者と言っても、オーバーロード種には勝てない、四天王を討伐するなんて夢のまた夢、オーバーロード種になりかけの幹部と相打ちになれば、歴史に名を残す大金星、もちろん、大勢の仲間と成し遂げられる偉業だ。
あくまでも人間種では上位種なだけなんだ、『勇者』は。
でも、母は強かった。
18年前、魔王に単身挑めるほどの。
……それでも、魔王には勝てなかった。
様々な陵辱を受けてなお、母は不屈だった。隙を見て脱出、帰還する。ただ、母は孕っていた、俺を、孕まされていた。
父親は誰なのか最後まで教えてくれなかった。
でも、俺は混じり気のない人間ーー魔王軍には上位種の人間が、裏切り者がいる。
俺は、裏切り者の、下種の血をひく『ゲス勇者』なんだ……」
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