ゲス勇者「ほぅほぅ」聖女「よろしくお願いします」
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277:名無しNIPPER[saga]
2026/03/25(水) 22:04:21.84 ID:cV7Eo6KKO

 聖女は視線を同じく、床に座る…

 聖女「遅くなってごめんなさい、気づけなかったことで、余計に苦しめてしまいました」

 聖女が頭を下げると、老婆はメイドの姿に戻り、その姿がうっすらと透けていく。

 腫れ物が落ちて、反転が治った、本来の魂に戻っていた。
 それゆえに現世に縛るものは薄れた後悔だけだ。

 メイド「…こちらこそ、とんだ醜態を、誰かの命を奪う前に止めてくださり、感謝申し上げます」

 魔物として力を失ったためか、魔物の力を使ったメイドの描いた絵は、灰となっていく。
 これでいい、とメイドが思っていると、

 聖女「あの、私と勇者様の絵を描いていただけませんか?」

 メイド「へ?」

 聖女「メイド様の絵はとっても素敵でした。
 なので、思い出に、私と勇者様の絵を描いていただきたいのです。

 どれも素敵な絵でしたが、私と勇者様のエッチ、とってもラブラブなんですよ

 せっかくなら、『真実』を描いた絵が観たいです」

 それは、聖女の偽りない本音。
 メイドの描いた絵は素晴らしいが、一方的な、陵辱するものばかり。
 是非、メイドの絵で普段の自分達を描いて欲しかった。
 
 メイド「で、でも、もうわたくしに力はーー」

 聖女「私の体を貸します、ですから、一枚だけなら、描きあげることができるはずです」

 メイド「ーー良いのですか?」

 聖女「かわりに、素敵な作品にしてくださいね」クスッ

 聖女は手を差し出し、メイドもおずおずと手を差し出して二人の手が重なり、それからしばらく、鉛筆の走る音が響いた。





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