972: ◆DmmDEGkMa3fh[saga]
2026/07/03(金) 00:53:23.09 ID:VL2Ximlj0
風来坊の格好をしたアンドロスが迷いの無い様子で道場の廊下を進む。ミルカは普段最奥の最高師範室に引きこもっており、そこは師範以上でないと入れない不文律がある神聖なる場所。
アンドロス「そんなことをミルカが言っていたのか」
「い、いえ。マスターミルカはほとんどお話にならないので、自然に決まりました」
アンドロス「ふ。ほとんど話さないか。お前はたしかこの道場15年目だったな」
「はい。10歳の頃に入門し今に至ります」
アンドロス「ならばミルカの姿も見たことはないだろう。良い機会だ見せてやる」
「ほ、本当ですか」
最高師範のアンドロスが良いと言うならば良いのだろう。女師範代は妙な緊張を感じながら最高師範室の扉に立った。
アンドロス「入るぞ」
(ノータイムですか!)
持っていた鍵を使い扉を開き中に入るアンドロス。そして2人の目に入ったのは「カシマ大明神」「カトリ大明神」の掛軸の間に正座する存在!
「即身仏…!?」
パッと見はミイラにしか見えないそれは、よく見ると目を瞑った老婆だった。格闘職の耳にも呼吸が聞こえない。
アンドロス「ミルカ」
「これがマスターミルカ!?息をしていない…死んでますよ!」
アンドロス「いつものことだ、おい起きてるか」
ミルカ「むにゃ……」
「う、生きている」
口を動かした音が聞こえる。確かにミルカは生きていて、自分達の接近に気がついて目を覚ましているのだ。
アンドロス「いくぞ」
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