163: ◆GARzbuxPIs[saga]
2026/08/16(日) 18:07:27.69 ID:NB6lKGe0O
仮面の男「くっ⋯⋯目的の達成は無理か」
一言ぽつりと漏らし、男は近くの部屋へ駆け込む。慌てて追いかけるリアだが、仮面の男は既に開けた窓から外へ飛び出していた。
リア「あ、おいっ! ここ何十メートルあると思っ――」
制止も間に合わず男の姿が見えなくなる。窓から下を除くものの、彼の姿は見つからなかった。
敵だとしても死なねるのは寝覚が悪い。それが自ら命を捨てるようなものならなおさら。魔法か何かで助かったのだろう。と思うことにする。
クロエ「ご主人様、あの男は?」
リア「逃げたな。追えなそうだ」
部屋を出てクロエに返事をする。とりあえずこちらに襲いかかってきた脅威はなんとかした。次は二階、一階の確認を早くしなくては。あんな手練れが何人もいて襲いかかっているのだとしたら、被害者多数どころか全滅も視野に入る。
リア「早く下を確認――」
ユイリ「クロエ、リア、二人とも大丈夫!?」
焦っていたら仲間の一人、ユイリが跳躍して下の階段のから現れる。抜き身の剣に、服に点々と付いている血。傷はどこにもなく、疲労した様子もない。
リア「こっちは大丈夫だ。状況は?」
ユイリ「敵は撤退したようね。重傷者も死人も出てないわ。ライラが順番に治療してる」
となると、あの男がリーダー的な存在なのかもしれない。報告を聞いたリアは床にしゃがみこむ。急な襲撃から戦い。張り詰めていた気が緩み、身体から力が抜けてしまった。
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